3月4週(21ー24日)の日本株は反発が予想される。海外重要イベントを通過して収益環境の不透明感がやや和らぎ、来年度の企業業績拡大を期待した買いが本格化する見込み。3月期末接近による需給改善も底堅さにつながりそう。

  4週は米国で22日に2月の中古住宅販売、23日に新築住宅販売、24日に耐久財受注が発表される予定。エコノミスト予想では中古住宅が前月比1.8%減、新築は0.9%増、耐久財受注は1.1%増と、いずれも前回から悪化する見通し。もっとも米景気は雇用改善が賃金上昇や設備投資の増加につながる好循環となり、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で確認されたように年数回の利上げが予定通りできるほど良好だ。トランプ米政権の政策期待も根強いことから、米景気に対する投資家の楽観が悪影響を受ける可能性は低いとの見方が多い。

  2016年度の決算期間が残りわずかとなり、来年度の業績へと目線が移りつつある。大和証券が9日に集計した主要企業の経常利益見通しは1ドル=115円を前提に16年度が前年度比2%増、17年度は11%増でいずれも過去最高益を更新する見込み。17日時点の同証集計では、東証1部企業の経常利益で上方修正と下方修正の割合を示すリビジョンインデックスは16年度が前週比7.4ポイント、17年度が同6.6ポイントそれぞれ上昇。上方修正が引き続き優位にあり、業績への期待が高まりやすい。

  需給面も改善に向かう。金融機関の決算対策売りは経験則から4週以降に峠を越える。28日に配当権利付き最終日を迎えることから配当取りの動きも相場の底堅さにつながりそうだ。第3週の日経平均株価は週間で0.4%安の1万9521円59銭と4週ぶりに反落。FOMCで利上げ見通しのペースが加速しなかったことや国内政局への懸念から円安が一服したことが響いた。

≪市場関係者の見方≫
アセットマネジメントOne運用本部の柏原延行調査グループ長
  「業績期待からじり高が予想される。日経平均は1万9900円まで上がる場面もありそうだ。オランダ下院選など3週はイベントに不透明感があり、買い手控えの要因だった。米景気指標は上振れ含み。今の米国で一番懸念されるのは、長期金利の跳ね上がりに伴う住宅セクターの急減速。米連邦準備制度理事会(FRB)が適切にビハインド・ザ・カーブではないと示すことは、むしろ米景気にとって良いことだ。為替は居心地の良い水準で、さらなる円安は日本も望んでいない」

三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長
  「値固めの週となりそうだ。グローバル景気は良好で、シティグループのサプライズ指数が相当上振れするなど発表される経済指標は期待値より高いものが出る傾向がある。米景気拡大や日米金利差拡大により円安が進みやすいという環境は、日本株のパフォーマンスが良くなりやすい。企業業績も良く、来期はかなりの数字が出てくる可能性がある。しかし、良好な景気は株価に織り込まれつつあり、米国株はPERが伸びきっている。米国の政策や二国間交渉などの不透明感もあり、決算対策売りが一巡するまでは上値を一気に抜けられない」

アイザワ証券投資顧問室の三井郁男ファンドマネジャー
  「日経平均1万9800円までの上昇を予想している。FOMCでは米経済が世界経済のけん引役であるほか、米景気が想定以上に過熱して急激な引き締めが必要になるわけではないことも確認された。経済や金融政策がうまくマネジメントされている。いずれ利上げが行われることを考えると米金利は一方的に下がらず、ドル・円も113-116円のレンジが続きそう。1ドル=113円前提で今期は経常最高益、来期12-15%増益が予想され、日本株の割安感は強まっている。需給面では年度末にかけての売りは例年20日前後に終わるため、ことしもそろそろ終了しそうだ」

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