債券は下落、欧米金利上昇で売り優勢-利回り曲線にスティープ化圧力

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  • スティープしているが大きなフロー出ているわけでない-T&DAM
  • 先物4銭安の150円13銭で終了、長期金利一時0.075%に上昇

債券相場は下落。前日の欧米債相場が軟調に推移した流れを引き継ぎ、売りが先行した。午後に入ると、来週の40年債入札に向けた売りなどで超長期債が安くなり、利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力がかかった。

  17日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比8銭安の150円09銭で開始。その後は持ち直し、150円20銭まで上昇する場面もあったが、上値は重く、結局4銭安の150円13銭で引けた。

  T&Dアセットマネジメント債券運用部の泉功二ファンドマネージャーは、債券相場について「ややスティープ化しているが、大きなフローが出ているわけではない」と説明した。「オランダ下院選と米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀決定会合がいずれも想定内の結果に収まり、目先は手掛かり難で何か動く材料があるのかという感じだ。何もなければ日銀がオペを淡々とやるだけだ」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.07%で開始。午後に入るといったん0.5ベーシスポイント(bp)高い0.075%を付け、その後は再び0.07%で推移した。

  新発20年物160回債利回りは1.5bp高い0.655%、新発30年物54回債利回りは1bp高い0.84%まで売られた。新発40年物9回債利回りは0.5bp低い1.015%で開始後、1.025%に水準を切り上げた。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、「日米金融政策を通過しても償還資金の再投資が思いの外、強くない感がある。超長期ゾーンのオペは今月あと1回。最終の23日以降は需給面でややスティープニング圧力がかかりやすい」と述べた。

欧米債下落

フォーブス委員

Photographer: Kelvin Ma/Bloomberg

  16日の米国債相場は反落。米10年国債利回りは前日比5bp上昇の2.54%で引けた。前日の相場上昇の反動や、イングランド銀行(BOE、英中央銀行)が利上げに近づいたとの見方から英国債が急落したことにつられた。オランダ下院選の情勢判明で不透明感が後退したことを背景にユーロ圏の中核国の債券が値下がりした影響も受けた。

  イングランド銀は16日、政策金利の据え置きを発表。決定は8対1で、フォーブス委員が利上げを主張した。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「BOE会合では予想外に利上げ提案が一票入った。BOEの利上げ確率は来年3月で42%まで上昇。2 月末は17%だったのでかなり劇的に変化している」と指摘した。

流動性供給入札

  財務省が午後に発表した残存期間1年超5年以下を対象とした流動性供給(発行額2000億円)の入札結果は、募入最大利回り較差がマイナス0.012%、募入平均利回り較差はマイナス0.014%となった。投資家需要の強弱を示す応札倍率は5.36倍と、同年限を対象にした前回1月入札の4.88倍から上昇した。順調な結果となったものの、相場への影響は限定的だった。

流動性供給入札結果はこちらをご覧下さい。

  来週22日には40年債の利回り競争入札が予定されている。T&Dアセットマネジメントの泉氏は、「新年度の国債発行が全体としては減額となり、日銀はオペを積極的に減らす姿勢を見せていない。生保が年度末だからといって買ってくるような雰囲気は感じられないが、債券相場は底堅い動きが続くのではないか」と話した。 

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