16日の東京株式相場は小幅ながら3日ぶりに反発。海外原油市況の反発を材料に鉱業や海運株など資源セクターが上げ、アナリストの強気判断を受けたコマツなど機械株、古河電気工業など非鉄金属株も高い。日米の金融政策決定会合やオランダ総選挙など、内外重要イベントの無難な通過もプラス要因。

  TOPIXの終値は前日比1.38ポイント(0.1%)高の1572.69、日経平均株価は12円76銭(0.1%)高の1万9590円14銭。

  岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「イベント前に手控えていた向きが予想通りに通過し、買いに戻った」と指摘。米国の連邦準備制度理事会(FRB)と日本銀行の政策は対照的で、「日米金利差でドル高・円安への期待が高まりやすく、日本株にプラス」との見方を示した。

東証内
東証内
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  FRBは14ー15日の連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合で、政策金利を0.25ポイント上げ、0.75ー1%のレンジに設定した。FOMCメンバーが今後の政策金利推移を予測するドットチャートでは、年内にあと2回の利上げを見込む予測中央値は前回と変わらなかった。

  一方、日銀は15ー16日の金融政策決定会合で、昨年9月に導入した長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みによる金融調節方針の維持を決定。長期国債保有残高の年間増加額のめどである約80兆円も維持した。

  この日の日本株は、ドットチャートで米利上げペースの加速が示唆されず、15日の米長期金利が低下、為替が1ドル=113円台前半と前日の日本株終値時点(114円80銭)からドル安・円高に振れたことが嫌気され、朝方に日経平均は一時123円安まで売られた。その後は徐々に下げ渋り、午後はプラス圏で推移する時間帯が長かった。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、日銀の判断について「約80兆円という残高も取り下げておらず、今後も低金利、緩和的な政策を続けるとの意思が確認できた」と言う。

  また、15日投開票のオランダ総選挙は、ルッテ首相率いる与党・自由民主党が最大議席を獲得し、反イスラムを掲げるウィルダース党首の極右・自由党を大きく引き離す見込み。重見氏は、「予想外の与党勝利は親欧州派のドイツのメルケル首相らにとって良い結果。これも相場の下支え要因」との見方を示した。

  東証1部33業種は海運や非鉄金属、鉱業、機械、石油・石炭製品、パルプ・紙、金属製品、鉄鋼など26業種が上昇。保険や銀行、食料品、医薬品、輸送用機器など7業種は下落。鉱業や石油は、米在庫の予想外の減少で前日のニューヨーク原油先物が2.4%高と反発したことが支援材料となった。東証1部の売買高は17億9651万株、売買代金は2兆1590億円。代金は前日から3割弱増え、活況の目安である2兆円を4営業日ぶりに上回った。

  売買代金上位では、鉱山機械市場の回復予想からメリルリンチ日本証券が投資判断「買い」で調査を再開したコマツ、大和証券が投資判断を上げた古河電気工業が高い。ソフトバンクグループやブイ・テクノロジー、ミネベアミツミ、日本郵船も買われた。半面、子会社の成長鈍化で中期経営計画達成へのプレッシャーはより強くなった、とみずほ証券が指摘した第一生命ホールディングスは安い。中国国営テレビが不当表示の販売などと批判した良品計画とカルビー、AFP通信が仏ルノーの排ガス試験をめぐる不正行為を報じた影響で、日産自動車も下げた。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE