【個別銘柄】東芝大幅安、CB発行の九州電は下落、ツルハ上昇

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15日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  東芝(6502):前日比12%安の189.5円。米ウェスチングハウス(WH)の売却検討など経営再建への基本方針を14日に発表した。クレディ・スイス証券では、変動要素が依然多く、バランスシートのボトム水準が確認できないと指摘。SMBC日興証券では、同社が掲げた2019年度営業利益率5%は1991年3月期以降一度も達成していないことは留意点、収益柱のNAND事業分離後の達成のハードルは非常に高いとの見方を示した。また、東京証券取引所が上場廃止の恐れがあるとして15日から監理銘柄に指定したことも不安視された。

  九州電力(9508):8%安の1147円。20年と22年を満期とするユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を総額1500億円発行する、と14日に発表した。発行済み株式総数(自社株除く)に対する潜在株式数の比率は21.79%。調達した資金は発電所の設備投資などに充当する。ゴールドマン・サックス証券は、今回の発行額が時価総額の25.4%に相当し、希薄化が大きくなる可能性がある点には注意が必要と指摘。投資判断「売り」、目標株価820円を継続した。

  三菱ケミカルホールディングス(4188):3.3%安の869.5円。22年と24年を満期とするユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を総額1500億円発行する、と14日に発表した。メリルリンチ日本証券は今回のエクイティ・ファイナンスによる資金用途が将来の新規の成長投資とは見えにくい内容であるため、株式市場にはネガティブに受け止められる可能性があると指摘した。

  ツルハホールディングス(3391):2%高の1万690円。16年6月-17年2月期の営業利益は前年同期比23%増の289億円だったと14日に発表。競争激化などに伴う商圏縮小に対応した既存店改装などが奏功した。SMBC日興証券は第3四半期の3カ月について、新規連結効果が一巡したにも関わらず好調な業績を確保したと評価。安値販売抑制など売価適正化は第2四半期から徐々に効果が出始めたことや店舗作業効率化のさらなる改善などで、今後も好調な業績が続くとの見方を示した。

  東建コーポレーション(1766):3.7%高の8710円。14日に発表した16年5月-17年1月期の営業利益は前年同期比31%増の131億円だった。建設事業で利益率の高い木造2X4工法の賃貸建物比率が増加、完成工事総利益率が改善した。前期比12%増の148億円を見込む通期計画に対する進捗(しんちょく)率は88%。

  鉄鋼株:新日鉄住金(5401)は1.7%安の2666円、日新製鋼(5413)は3.3%安など。野村証券は、2月末のH形鋼在庫率がさらに上昇しており、追加値上げを迅速に浸透できるような需給環境ではないとの見方を示した。同証によると、新日鉄住金の鋼材流通業者で構成されるときわ会が14日に公表したH形鋼在庫は前月末比7.5%増、増加率は14年2月以来の大きさで、需給のタイト感はすでに解消されているとみる。

  日本板硝子(5202):4.3%安の847円。メリルリンチ日本証券は投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」、目標株価を960円から730円に引き下げた。優先株発行コストによる普通株主利益の毀損(きそん)を懸念。会社側は発行理由を借入金前倒し返済、高付加価値品関連投資の原資と説明したが、高付加価値品の投資計画増額の様子はなく、主目的はEPSやROEであがなう自己資本比率改善とみる。21年3月期の金銭償還時に普通株請求権が行使されるなど、株式返済の場合は目標株価からさらに14%のダウンサイドが生じると試算した。

  ケーズホールディングス(8282):1.8%高の2055円。JPモルガン証券は投資判断を「中立」から「オーバーウエート」、目標株価を2050円から2400円に引き上げた。業績環境安定と緩やかな需給回復を想定し、その恩恵を受けやすいと評価。市場予想をやや上回る利益推移の期待が可能で、収益性・成長性に対しバリュエーションに割安感があるとした。17年3月期の営業利益予想を243億円から会社計画と同じ248億円(前期比14%増)、来期を258億円から264億円に増額。

  市光工業(7244):7.5%高の562円。クレディ・スイス証券は投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を450円から600円に見直した。車載ランプの受注が順調に拡大し、高い中期計画目標に向け収益モメンタムの加速は続くと予想。仏ヴァレオとの提携範囲拡大によるシナジー効果も期待するとした。17年3月期の営業利益予想を31億円から43億円(会社計画は前期比73%増の42億円)、来期は45億円から52億円に増額した。

  アミューズ(4301):7.7%高の2165円。17年3月期営業利益計画を39億円から47億円に上方修正する、と14日に発表した。アーティストマネジメント事業でイベント収入、グッズ販売が好調に推移したほか会員向けのグッズ販売、コンテンツ事業の収入も想定を上回る。

  ヤーマン(6630):9.9%安の5860円。14日に発表した16年5月━17年1月期営業利益は、通販・店舗販売の好調などで前年同期比3.9倍の28億7100万円だった。すでに通期営業利益計画28億3600万円を上回ったものの計画を修正しなかったことから失望売りに押された。

  丸一鋼管(5463):3.3%安の3380円。SMBC日興証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」に、目標株価を4400円から3700円に下げた。材料の熱延コイルの価格高騰に対して鋼管の値上げが遅延傾向だと指摘。熱延コイルの調達費用は年度末にかけて上昇しており、17年3月期第4四半期のモメンタムは鈍化するとみる。18年3月期経常利益予想を256億円から221億円に減額した。

  ファイズ(9325):15日に東証マザーズ市場に新規株式公開した。公開価格1250円の2.3倍となる2875円買い気配のまま売買は成立しなかった。電子商取引(EC)サイト運営企業やメーカー、配送会社の拠点内におけるコンサルティング、庫内のオペレーション業務などを行う3PL(3rd Party Logistics)企業。17年3月期の営業利益計画は前期比2.6倍の2億9800万円、EPSは83円97銭。

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