ドル・円が上昇、FOMCを控えて底堅い展開-115円台前半

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  • FOMCでの追加利上げは織り込み済み、今後の利上げペースが焦点
  • 「スーパーサースデー」控えて動きづらい状況-ドイツ証

14日の東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=115円台前半に上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えて底堅い展開となった。同会合での追加利上げは織り込み済みで、今後の利上げペースが焦点となっている。

  午後4時25分現在のドル・円相場は前日比0.2%高の115円15銭。13日の海外市場では米債利回りの持ち直しを背景に114円台半ばから114円台後半まで値を戻し、14日の東京市場では午前に114円98銭までドル買いが先行。その後114円76銭まで伸び悩む場面もあったが、欧州時間にかけては対ポンドでのドル買いに連れて115円18銭まで水準を切り上げた。

  ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは、東京明け方のFOMCの結果発表からオランダ議会選挙の開票、日銀金融政策決定会合、英国やスイスなどの金融政策発表、米予算概要提出とイベントが集中する16日の「スーパーサースデー」を控えて「ドル・円は動きづらい状況」と説明。「大雪の影響で火曜日はでない市場参加者もいるようだ。そういう中で、相場のボリュームも落ち込んでおり、動きづらい状況が続きそう」と話した。  

  ブルームバーグが3月7、8日にエコノミスト45人を対象に実施した調査の予想中央値では、今年の米利上げ回数は3月と6月、12月の3回と見込まれている。これは2月調査の2回を上回り、FOMCが昨年12月に示した予測中央値に一致する。FOMCは15日午後2時(日本時間16日午前3時)に政策金利と最新の経済・金利予想を公表する。

  ノムラ・インターナショナルの後藤祐二郎シニアFXストラテジスト(ロンドン在勤)は、「今年に関してはリスクバイアスが3回プラスアルファという方向に動く可能性が非常に高いので、ドットの中央値が明確に上がらなくても、基本的にはややless dovish(ハト派度が弱まる)という感じになる」と予想。「ドル高トレンドを確認するような内容にはなる」とみている。  

  一方、みずほ銀行の加藤倫義参事役は、「FOMC自体は利上げは決定的で、どちらかというとbuy the rumor, sell the fact(うわさで買って事実で売る)の方の影響が強いところだが、投機筋もそれほど大きくポジションを動かしていないと思うので、ドル・円が大きく崩れていくような雰囲気ではない」と語った。

G20 

  ムニューシン米財務長官は、ドイツのバーデンバーデンで17、18日開催される主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、各国・地域に対し競争的な通貨切り下げは控えるとしたコミットメントを守るよう促す。米財務省高官が13日に明らかにした。G20会議に先立ち、ムニューシン長官はベルリンでショイブレ独財務相と会談する予定。麻生財務相との個別会談も行われる。

  一方、14日にワシントンで予定されていたドイツのメルケル首相とトランプ米大統領の会談は、大雪予報のため17日に延期された。

  ノムラ・インターナショナルの後藤氏は、FOMCの後は「貿易・通貨政策に注目はシフトする」とし、G20初参加のムニューシン氏から「どういったスタンスが出てくるかというのは重要」と指摘した。

  ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は「ドイツ政府がユーロ安を利用して米国を食い物にしているという非難は事実無根だ。為替レートは多かれ少なかれ、米欧の金融政策や景気循環の違いを反映したものであるからだ」と電子メールでの質問に回答した。

  ユーロ・ドル相場は前日に2月8日以来の高値1ユーロ=1.0714ドルを付けた後、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、スメッツ・ベルギー中銀総裁の政策委の最新の声明のタカ派寄りの解釈を否定する発言やオランダ選挙への警戒から反落。14日の東京市場では一時1.0638ドルまで値を下げた。

  豪ドルは下落。朝方発表された2月の豪NAB企業信頼感指数が前月から低下したことを受け、対ドルで1豪ドル=0.75ドル台後半から0.75ドル台半ばまで値を下げた。一方、中国が発表した1、2月の経済指標はまちまちで、市場の反応は限定的となった。

  ポンドは対ドルで約2カ月ぶり安値。英上院は13日、欧州連合(EU)離脱手続き開始のためにリスボン条約50条を発動し、離脱の通告を行う権限をメイ首相に与える法案の修正を撤回し、法案を原案通り可決した。

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