石油輸出国機構(OPEC)が原油減産を昨年発表した際、原油市場の供給に関する最も信頼性の高い指標である先物市場の構造が、将来の供給不足を示唆し始めた。その市場構造は、今では異なる状況を示唆している。

  OPECが昨年11月30日に原油減産で合意し、2017年には供給が不足するとの見方が広がる中、合意から数週間に原油先物期近物は期先物と比較して堅調に推移し始めた。その後、減産は、世界の原油在庫の供給過剰解消には十分ではないとの見方が強まり、こうした傾向は反転しつつある。

  原油在庫が過去最高水準に達し、米国の生産回復でOPECとロシアによる生産抑制はそれほど早期に効果を発揮しないことが示唆され、米原油価格は今年に入って初めて1バレル=50ドルを割り込んだ。

  1月には、北海ブレント原油で期先物の方が高い順ざやの先物市場構造の中、供給削減が達成されるとの見方から期近物と1年先の期先物との価格差が縮小。2月21日までには期近物の方が高い逆ざやの状況となった。その後、再び順ざやとなり、先週は順ざやが一段と進んだ。

  DNB銀行(オスロ)の石油担当チーフアナリスト、トルビョルン・チュース氏は「市場では、OPECが減産を下期(7-12月)に延長することに対して懐疑的な見方が広がり始めているため、その後の在庫引き出しは起こらないだろう」と指摘。「そのため、先物カーブのその部分については逆ざやが順ざやに転じている」と述べた。

原題:OPEC’s Best Signal of Success No Longer Looks So Promising(抜粋)

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