ハーバード法科大学院:GREでも出願可能に-志願者減少踏まえ

ハーバード・ロースクール

Photographer: Darren McCollester/Getty Images

米国のロースクール(法科大学院)学位に対する需要が大きく減退している。オバマ前大統領や米連邦最高裁の現行判事の半数余りが通ったハーバード大学ロースクールもその例外ではない。同ロースクールは今年の秋学期から、法科大学院進学適性試験(LSAT)の代わりに大学院進学適性試験(GRE)のスコアを提出しても良いとする試験的なプログラムを開始すると8日に発表した。中国人エンジニアやインド人科学者の留学生へのアピールを強めることで、2桁減少に見舞われた志願者数を反転させたい思惑があると考えられる。

  今回の決定は、弁護士を志す米国人の数が減っていることや、志願者の学力レベルが過去の水準を下回り、弁護士の給与水準が低下しているという、法曹界が直面する厳しい現実を反映している。

  ロースクール入学判定協議会(LSAC)の統計では、志願者数の先行指数として信頼性が高い米国での年間LSAT受験者数はここ5年で35%減少。ハーバード・ロースクールだけで14%減となった。

  こうした状況を受けた対応として、各校は合格基準を緩和したり、受け入れ学生数を増やしたりしている。

  ロースクール・トランスペアレンシーのエグゼクティブ・ディレクター、カイル・マッケンティー氏によれば、学生は授業料の高さや学資ローン返済負担の重さを目の当たりにし、ロースクール進学をためらっている。また、連邦統計によると、典型的な弁護士の賃金(インフレ調整済み)は過去10年で3.5%減少した。

  マッケンティー氏は、出願過程においてGREスコアの提出を認めることは「入学資格を満たす生徒の総数を増やす一つの方法にすぎない」と話す。実際、LSATの受験者数は大幅に減ったが、一般的なGREの受験者数は全世界で70万3000人余りと、2006年以降で38%増加したことを、試験の運営団体である教育試験サービス(ETS)のデータは示している。同氏は、ロースクールにするかその他分野の修士課程に進学するかを検討している学生も、受験しなければならない適性試験が一つで済めばロースクールに出願する気になるかもしれないと話した。

原題:Here’s Why It Just Got Easier to Apply to Harvard Law(抜粋)

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