債券相場は上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を控えて米長期金利の先高警戒感がくすぶる中、この日に実施された20年利付国債入札を波乱なく終えたことで買い安心感が広がった。

  14日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比1銭安の149円89銭で取引を開始し、いったんは149円85銭まで下げた。その後は持ち直し、午後に入ると水準を切り上げ、150円00銭まで上昇。結局は8銭高の149円98銭で引けた。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「20年債入札はFOMC前という状況を考えると意外と流れなかった。超長期ゾーンは銀行を中心とした償還資金の再投資や外債でリスクを取りづらい中で、円債回帰の期待もある」と指摘。「前日の米金利上昇の割に底堅い推移となっており、原油など商品安がサポート要因になっている面もある」との見方を示した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.09%で寄り付いた。その後は0.08%まで買い戻されている。20年物159債利回りは横ばいの0.67%で開始し、一時0.5bp低い0.665%を付ける場面があった。

  財務省がこの日に実施した表面利率0.7%の20年利付国債(160回債)の価格競争入札結果は、最低落札価格が100円35銭と、市場予想と一致した。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.78倍と前回の4.05倍を下回った。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は11銭と、前回の4銭から拡大した。

過去の20年債入札の結果はこちらをご覧ください。

FOMCを見極め

米連邦準備制度理事会
米連邦準備制度理事会
Bloomberg

  FOMCは14日から2日間の日程で開催される。市場では今回会合の利上げがほぼ確実視されており、年内の利上げ回数が焦点となっている。ブルームバーグが7ー8日にエコノミスト45人を対象に実施した調査の予想中央値では、今年の利上げ回数は3月と6月、12月の3回と見込まれている。これは2月調査の2回を上回り、FOMCが昨年12月に示した予測中央値に一致する。

  13日の米国債相場は下落。10年債の利回りは前週末比5bp上昇の2.63%程度となった。FOMCに注目が集まる中、社債発行の増加が重しとなった。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、米債安について、「FOMCにおいて年内利上げペースが『年内3 回』から『年内4回』などに加速するシナリオが意識された面もあった」と分析した。

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