14日の東京株式相場は4営業日ぶりに小幅反落。不動産やサービス、陸運など内需株、輸送用機器やゴム製品など輸出株の一角が安い。ゴムでは、ブリヂストンの投資判断を一部アナリストが下げる材料もあった。米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を前に売買は低調。

  TOPIXの終値は前日比2.50ポイント(0.2%)安の1574.90、日経平均株価は24円25銭(0.1%)安の1万9609円50銭。日経平均の高安値幅はおよそ38円にとどまり、2年半ぶりの小ささだ。

  明治安田アセットマネジメントの杉山修司チーフストラテジストは、「小まめな運用を行うところがオランダ総選挙、FOMCを控え利益確定売りを出したが、相場は底堅い」と指摘。中長期のグローバル投資家は「世界景気の改善、日本株に対し強めのセンチメントを持っている」とし、20カ国・地域(G20)会合を含めた今週のイベント通過後はじり高展開を予想した。

東証ロゴ
東証ロゴ
Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  FOMCに関し市場では、政策金利の引き上げが確実視され、FOMCメンバーが今後の政策金利の推移を予想するドットチャートに焦点は移っている。シティグループ・グローバル・マーケッツ・アジアの投資ストラテジスト、ケン・ペン氏(香港在勤)は、「米雇用統計を見ると、雇用者数は確かに素晴らしいが、賃金上昇率は鈍く、米当局が今回急いで年4回利上げと言う必要はない」との見方を示す。

  ドットチャートの現状維持観測が為替市場でのドル買い・円売りを抑制しており、きょうのドル・円はおおむね1ドル=114円80ー90銭台でこう着推移、13日の日本株終値時点は114円69銭だった。

  この日の日本株はTOPIX、日経平均ともに前日終値付近で始まり、その後は終始小安い水準で推移。米金融政策を見極めようと投資家の間で買い見送り姿勢が強い半面、下値を売り込む動きも見られなかった。取引時間中の日経平均の高安差は37円93銭にとどまり、2014年9月1日(37円77銭)以来の小ささ。

  相場全体を下支えしたのが、米金利の上昇を背景とした根強い円安進行観測だ。13日の米10年債利回りは2.63%と5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇、2014年7月以来の高水準となった。岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部長は、「米10年債利回りが何度も跳ね返されてきた2.6%の節目をはっきり上回り、レンジ上抜けの期待感が出てきた」と指摘。今後米長期金利の上昇傾向が明確になれば、「日本株の一段高もあり得る」とみる。

  東証1部33業種は不動産や鉄鋼、サービス、海運、陸運、ゴム製品、輸送用機器、パルプ・紙など18業種が下落。鉱業や石油・石炭製品、保険、ガラス・土石製品、食料品、建設など15業種は上昇。ゴムでは、大和証券が原材料価格のピークアウトとタイヤ値上げによる利益率拡大期待は株価に織り込まれたとし、ブリヂストの投資判断を「中立」に下げた。

  売買代金上位では、トヨタ自動車やリクルートホールディングス、パナソニック、ディー・エヌ・エー、ホンダ、電通が安い。半面、米原子力発電所の事故をめぐる損害賠償問題で、仲裁裁定が確定した三菱重工業は急伸。GMOペイメントゲートウェイ、ブイ・テクノロジー、アルプス電気、セブン銀行も高い。四半期決算報告書の提出再延期観測で午前は大きく下げた東芝は、再延期が承認されたことなどでプラスに転じて終えた。東証1部の売買高は17億5824万株、売買代金は1兆7814億円、代金は連日の2兆円割れ。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE