13日の東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=114円台後半で推移。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げが既に織り込み済みとなり、他の重要イベントも控える中、持ち高調整中心の動きとなった。

  午後3時33分現在のドル・円は前週末比0.2%安の114円61銭。午前に114円95銭までドル高・円安に振れた後は伸び悩み、午後の取引終盤には114円59銭まで水準を切り下げた。

  NBCフィナンシャルマーケッツアジアのデービッド・ルーディレクター(香港在勤)は、「ドル・円はFOMCを控えて動きづらい状況。短期的な市場のポジションはまだドルロング(買い建て)のもようで、利益確定の売りがドル・円の重しになっている」と説明。「115円台は売り意欲で重い。利食いの一巡という点では、114円30-40銭が一つのめどとなりそう」と述べた。

  米金利先物動向に基づきブルームバーグが算出した14、15日のFOMCでの利上げ予想確率は100%に達している。

  ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長は、「米雇用統計はヘッドラインが強かったが、すでに今週の利上げ期待は100%織り込まれており、ドル・円は出尽くしで下落してきた」と分析。今週はFOMCを皮切りに、米予算教書の概要、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議とイベントが続くとした上で、「きょうは諸イベントを前に114円半ばから115円のレンジで動きづらい状況。下値では押し目買い意欲が強そうだ」と語った。

  10日発表の2月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比23万5000人増となり、市場予想(20万人増)を上回った。2月の失業率は4.7%と前月(4.8%)から低下。平均時給は前年比で2.8%増(前月2.6%増)となった。同日の海外市場で、ドル・円は一時115円51銭と1月19日以来のドル高・円安水準を付けた後、114円台後半に反落した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、米雇用統計について、「賃金の伸びがそれほど加速しておらず、無茶苦茶に強くはなかったことを受けて、ドットチャートが上方修正されるのか現状維持になるのか、様子見となっている」と指摘。「今週のFOMCで利上げが決まり、ドットチャートでほぼ現状維持が示唆されれば、いったん材料出尽くしでドル・円は売られると思う。期待で買ったドルを事実で売るのではないか」とみている。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.3%高の1ユーロ=1.0703ドル。欧州中央銀行(ECB)当局者らの発言などを受けて追加緩和観測が後退したのを受けて、2月9日以来の1.07ドル台を回復した。ドラギECB総裁は13日、独フランクフルトで講演する予定。今週は14日にメルケル独首相とトランプ米大統領の首脳会談、15日にオランダ下院選挙なども控えている。

ドラギECB総裁
ドラギECB総裁
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

  植野氏は、「ECBの追加利下げ観測が後退している。資産買い入れ終了前の利上げを主張した人が出てきているとの報道もある。ECBは来年の年明け早々にもテーパリング・利上げという見方が意識され始めて、ユーロに買いが入っている」と語った。

  ECB当局者らは9日、債券購入プログラム終了前の利上げがあり得るかどうかを検討したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE