債券相場は下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて利上げペースの加速が示唆される可能性があるとの見方に加えて、20年債入札に対する警戒感から売り圧力がかかった。

  13日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末終値比4銭安の149円91銭で取引を開始した後、一時150円01銭まで上昇した。午後に入るとマイナスに転じ、結局は5銭安の149円90銭と、この日の安値で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「米国の利上げペースが上がるという警戒感もあるので、上値追いには慎重な姿勢になっている」とし、「20年債入札は利回り水準的にはそれなりに需要はあると思われるが、タイミング的にはいまひとつ」と指摘。「FOMCの結果を確認するまでは上値の重い状況が続く」とみている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から横ばいの0.085%で開始し、午後は0.5ベーシスポイント(bp)高い0.09%で推移している。

  日本銀行は午前の金融調節で残存期間「1年以下」と「5年超10年以下」の国債買い入れオペを実施した。買い入れ額は1年以下が700億円、5年超10年以下が4500億円と、ともに前回から据え置かれた。今週は15日に「1年超5年以下」と「10年超」の買いオペが予定されている。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧ください。

  岡三証の鈴木氏は、「20年債入札の後には買いオペが予定されており、FOMC後に米金利の上昇がいったん落ち着くのであれば、国内の市場も安定してくる」と見込む。

  財務省は14日、20年利付国債入札を実施する。発行予定額は前回と同じ1兆1000億円程度。償還日が前回債より3カ月延びて160回債となる。

米利上げペース見極め

イエレンFRB議長
イエレンFRB議長
Photographer: Aaron P. Bernstein/Bloomberg via Getty Images

  米労働省が10日に発表した2月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比23万5000人増と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値20万人増を上回る伸びとなった。家計調査に基づく2月の失業率は4.7%に低下した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「米雇用統計を受けて14、15日のFOMCでの利上げは決定的になったものの、平均時給の伸びが限られたため、年央以降の利上げパスに関しては慎重な見方が浮上した」と指摘する。

  10日の米国債相場は上昇。10年債利回りは3bp低下の2.57%となった。一時は2.62%と、昨年12月以来の水準まで上昇した。

  岡三証の鈴木氏は、「米国では年内の利上げが4回との見通しも出てきているような状況なので、その辺を確認してから動き出すということではないか」と述べた。ただ、「利上げを急ぐような環境でもなく、4回利上げへの警戒感はFOMCで解消される可能性がある」とみる。

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