日本株は小幅に3日続伸、内需セクター買われる-円安一服で輸出重し

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  • 米雇用統計は予想以上に好調、材料出尽くし感が支配
  • 売買代金は低調、内外の金融政策会合などイベント待ちの様相

13日の東京株式相場は小幅ながら3営業日続伸。国内景気や企業業績の先行き改善期待が根強い中、電力や陸運、情報・通信、建設株のほか、アナリストが目標株価を上げたリクルートホールディングスを中心にサービス株など内需セクターが買われた。

  一方、米国の雇用統計は期待通りの好内容だったが、為替市場で円安が進まなかったことが嫌気され、機械など輸出株、鉄鋼など素材株の一角はさえず、相場全体の重しとなった。

  TOPIXの終値は前週末比3.39ポイント(0.2%)高の1577.40、日経平均株価は29円14銭(0.1%)高の1万9633円75銭。前週末に引き続き、ともに2015年12月7日以来の高値を更新。

  BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの王子田賢史・日本株式運用部長は、「米雇用統計はほどよく強い数字で、3月の利上げは確実」と指摘。きょうの日本株は、これまで軽んじられてきた内需株が上昇し、「循環物色が起こっている。日米とも主要株価指数の居所は変わっておらず、心配していない」と話した。

東証内

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米労働省が10日に発表した2月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比23万5000人増え、市場予想の20万人増を上回った。同日の米国株は、金融当局による順調な利上げが可能と受け止められ、S&P500種株価指数は0.3%高と堅調だった。

  週明けの日本株は、雇用統計後の米長期金利、為替市場におけるドル高・円安方向への動きの鈍さが嫌気され、反落して開始。ただし、朝方の売り一巡後はプラス圏に浮上した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部の鮎貝正弘シニア投資ストラテジストは、米雇用統計について「ADP雇用統計の上振れで期待値が高まっていたため、期待値を超えるほどの好材料とは受け止められなかった」と言う。

  10日の米10年債利回りは2.57%と3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。きょうのドル・円はおおむね1ドル=114円台後半で推移、前週末の日本株終値時点115円41銭に対し終始円高水準で取引された。

  日本株堅調の要因となったのは、国内企業業績に対する根強い安心感だ。日本アジア証券の清水三津雄エクイティ・ストラテジストは、「日本企業は今期10%程度の最終増益で過去最高益が予想され、来期も10%増が濃厚。ファンダメンタルズからは、もっと買い上げられても良い」とみている。前週末時点の東証1部の予想PERは17.1倍、昨年来最高だった1月5日には17.4倍まであった。

  ただし、株価指数の上昇力も限定的。今週は実際に米金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)の開催や国内でも日本銀行の金融政策決定会合、オランダでは極右勢力の動向が焦点の総選挙も行われるため、積極的な売買は見送られた。海通国際証券集団のセールストレーディング担当マネジングディレクター、アンドルー・サリバン氏は「FOMCを前に多くの市場が横ばいになる見通し、投資家は各国中央銀行が何を言うか様子見している」と話す。東証1部の売買高は14億7180万株、売買代金は1兆7724億円で、代金は活況の目安となる2兆円割れ。
 
  東証1部33業種は電気・ガス、空運、陸運、情報・通信、建設、サービス、倉庫・運輸、化学など20業種が上昇。証券・商品先物取引や鉄鋼、海運、石油・石炭製品、鉱業、精密機器、機械など13業種は下落。売買代金上位では、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を上げたリクルートホールディングスが高く、東芝やNTTドコモ、大和ハウス工業も買われた。半面、ホンダやSUMCO、T&Dホールディングス、gumi、ブイ・テクノロジーは安い。

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