10日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで下落。2月の米雇用統計が高まっていた期待を上回るほどの内容を示さなかったため、ドル売りが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)当局者らが債券購入プログラム終了前の利上げがあり得るかどうかを検討したと、事情に詳しい複数の当局者が明らかにしたことはユーロ買いを誘った。

  米労働省が発表した2月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比23万5000人増と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は20万人増を上回った。平均時給は前年比で2.8%増加した。市場では来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25ポイントの利上げが決定するとの見方が強まった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.1%下げて1ドル=114円79銭。ユーロに対しては0.9%下げて1ユーロ=1.0673ドルとなっている。    

  米ADPリサーチ・インスティテュートが8日に発表した民間部門の雇用統計で力強い雇用の伸びが示されたため、労働省発表の雇用統計でも同様のペースでの増加が期待されていた。スコシアバンクの外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は2月の雇用統計発表後にドルが下落したことについて、強い雇用統計が市場ですでに完全に織り込まれていたからだと指摘した。その上で同氏は3月のFOMCで利上げペースの加速を示唆する可能性があるため、「ドルはここから大きく下げることはないと思う」と語った。

  ユーロは主要10カ国(G10)通貨のうち1通貨を除く全てに対して上昇した。ECBのドラギ総裁は9日、政策決定後の記者会見で「ユーロ圏の経済見通しを取り巻くリスクは以前ほど顕著ではないが、依然として下方向に傾いている。主として世界的要因に左右される」と述べていた。

原題:Dollar Ekes Out Weekly Gain, Euro Sets Monthly High After Jobs(抜粋)
U.S. Stocks Rise, Dollar Falls as Data Back Hike: Markets Wrap(抜粋)

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