【日本株週間展望】堅調、米経済楽観と業績期待-オランダ選挙は懸念

  • FOMCの利上げ実施は確実視、焦点はドットチャート
  • 蘭選挙、EU離脱派の自由党勝利なら欧州リスク再燃へ

3月3週(13ー17日)の日本株は年初来高値圏で堅調に推移しそうだ。日米の金融政策を決める会合など重要イベントが重なり、一方向に持ち高を傾けにくいものの、米国経済への楽観、国内企業の業績拡大期待が下支えする。

  日本時間16日の相場は、米国の連邦公開市場委員会(FOMC)、日本銀行の金融政策決定会合、オランダ総選挙の結果が反映される。FOMCに関し市場では、政策金利の引き上げが確実視されており、焦点はFOMCメンバーの今後の政策金利の推移を予想するドットチャートが上方修正されるかどうかに移っている。日銀は、現状の緩和的金融政策を踏襲する可能性が高く、日米金利差の観点から為替はドル高・円安基調が続きやすい状況だ。

東証アローズ

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  一方、オランダ総選挙の結果は世界の株式市場にとって波乱要因になり得る。欧州連合(EU)からの離脱を主張する自由党が勝利すれば、欧州政治の混迷リスクが再燃し、世界株への悪影響は必至だ。第一生命経済研究所の田中理主席エコノミストは、「直近の支持率低下で目線が下がっているだけに、自由党が世論調査を上回る議席を獲得した場合、悪いインプリケーションをもたらすリスクがある」と指摘。自由党の勝敗ラインを25議席とみている。

  このほか、日本株市場に影響を与える可能性がある材料は14日のトランプ米大統領とメルケル独首相の会談、16日のトランプ米政権による予算概要の議会提出など。14日には、東芝が1カ月延期していた昨年10ー12月期決算の四半期報告書提出の期限を迎える。3月2週(6ー10日)の日経平均は週間で1.5%高の1万9604円61銭と続伸、15年12月7日以来の高値水準で終えた。

  • ≪市場関係者の見方≫

しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアストラテジスト
  「米景況感は良く、為替は1ドル=115円台をキープしつつ、FOMC後は緩やかに円安方向に向かおう。ドットチャートの上方修正はないとみるが、上方修正された場合は年4回利上げの可能性が高まる。トランプ米政権の予算教書はマーケットの期待に応える内容となりそうで、リスクオンが拡大する。主要企業の来期経常利益は10%以上となる見通しで、市場センチメントは良好。日経平均が1万9800円に上昇する可能性もある」

SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト
  「FOMCはドットチャートに注目、市場では年3回の利上げ予想が主流で、年4回を強くにおわすような想定外のことがない限り、円安はいったん止まる見通し。ドル・円がこう着すると、外需株は買いにくい。相対的に内需株優位、消去法的に中小型株物色が続く。日経平均は1万9500円水準の定着を図る動きになりそうだ」

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真CEO
  「今は目いっぱいポジティブなものを織り込んだ状態で、日経平均が2万円に挑戦する流れにはならない。むしろ、材料視されていないオランダ総選挙でポピュリスト政党が勝利し、世界株が波乱となるリスクがある。FOMCのドットチャートで年4回を予想する人が増え、利上げスピードが速過ぎるとの懸念から米国株が急落するかもしれない。『まさか』が起これば、日経平均は昨年12月以降のレンジ相場の下限に当たる1万8800円近辺まで下落する」

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