米メディア企業ニューズ・コープの英出版部門は、記者による違法な電話盗聴に関する捜査が進む中で、2010-11年に計2000万件の電子メールを消去していたことが、裁判で示された証拠資料で明らかになった。この件がルパート・マードック氏率いる21世紀フォックスによる英スカイ買収の行方に影を落とす可能性がある。

  ニューズ・グループ・ニュースペーパーズ(NGN)はテレビ界の有名人や元プロサッカー選手らに提訴されている。ロンドンの裁判所で9日行われた審理前手続きで、原告者側弁護士のデービッド・シャーボーン氏が同社の情報技術(IT)担当幹部1人の証言を新たな証拠として提出した。

  シャーボーン氏は、この幹部がITシステム上の問題で数百万件のメールが消去されたと証言したことについて、「不利となる電子メールを削除する手段として最高幹部によって意図的に命じられたものだ。警察が捜査を開始したにもかかわらず、電子メールの大量消去を続けていた」と指摘した。

  21世紀フォックスはスカイの未保有株を117億ポンド(現在のレートで約1兆6400億円)で取得する計画。英議員は合併を承認するかどうかを決める際にマードック一族の過去の不正行為を考慮するよう政府に求めている。マードック氏の息子であるジェームズ・マードック氏は08-12年に英出版部門の執行会長を務めており、現在は21世紀フォックスを率いている。

  フォックスの広報担当は、同社のスカイ買収が客観的な事実の評価に基づいて承認されると確信していると語った。ニューズ英国部門の広報担当にコメントを求めたが、今のところ返答はない。

原題:News Corp. Erased 20 Million Emails Amid Phone-Hacking Probe (1)(抜粋)

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