新興市場株トレーダーは、これまでの相場上昇が実態に見合っているかを確認する時期に入ったかもしれない。

  米利上げに新興国は耐えられるとの自信や企業利益の向上見通しを背景に、今年の新興市場株は2012年以降で最良のスタートを切った。しかし今週に入ると、1バレル=50ドルを下回る原油安を受けてロシアからペルーまで相場が下がり、これまでの楽観が脅かされている。

  一部の投資家は慎重姿勢に転じている。原油乱高下やトランプ米大統領の政策発表、米利上げなど今月見込まれるリスクイベントのどれによっても、上昇相場巻き戻しの可能性があるという。

  リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメントの新興市場ストラテジスト、サイモン・キハノエバンス氏は「株式の低ボラティリティーから数年ぶり低水準にある債券スプレッドに至るまで、あらゆる兆候はわれわれに少々慎重になるよう促している」とし、「今年これまでのパフォーマンスが良好だったことを踏まえれば、利益を確定させたい投資家もいるかもしれない」と付け加えた。

  相場下落から利益を得ようとするトレーダーは再び、新興市場株に狙いを定めている。今月8日までの5営業日に上場投資信託(ETF)のiシェアーズ・MSCI新興市場では空売り残高が9億3800万ドル(約1080億円)相当増え、1月20日以来の高水準となった。

  同ETFへの新規資金流入は昨年12月8日以降はない。運用資産480億ドルのバンガードFTSE新興市場ETFも2月15日以降は同様だ。

  テクニカル指標でも、上昇モメンタムを示す緑のラインが下落圧力を示す赤のラインを下回ってきている。

原題:Warning Signs Flash on Best Emerging-Market Stock Gain Since ’12(抜粋)

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