10日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  保険:T&Dホールディングス(8795)が前日比5%高の1924円、第一生命ホールディングス(8750)が3.5%高の2343円。野村証券は、今後、国内の超長期金利が一層上昇する蓋然(がいぜん)性が高いと指摘し、両社の投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。国内金利上昇によって利息・配当金収入が増えるほか、生命保険会社の企業価値を示すエンベディッド・バリュー(EV)が増加、資本余裕度改善でM&Aや株主還元拡大の可能性が高まると予想した。東証1部33業種で上昇率1位。

  空運株:ANAホールディングス(9202)が3.6%高の348.9円、日本航空(9201)が1.7%高の3720円。メリルリンチ日本証券では、ANAは国際線の供給リスクが薄れ、需要増の恩恵を受けると指摘。投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に、目標株価を310円から400円に引き上げた。JALは株主還元の強化による株価ディスカウントの解消を予想、目標株価を4550円から4880円に引き上げ、投資判断「買い」を継続した。空運の上昇率は3位。

  大塚ホールディングス(4578):5%高の5319円。メリルリンチ日本証券は9日付で投資評価を「中立」から「買い」に、目標株価を5900円から6200円に引き上げた。2017年12月期業績計画というリスクイベントが過ぎたため、株式市場が業績と株価のアップサイドを再注目する展開になると予想。17年12月期営業利益予想は1339億円と会社計画1200億円を上回るとみているほか、同業他社が特許切れや国内市場縮小で苦しむ18年12月も新薬貢献で前期比21%増の1621億円と大幅増益が見込めるとみる。

  クミアイ化学工業(4996):6.3%安の667円。16年11月-17年1月期営業利益は前年同期比86%減の1億6700万円と9日発表した。イハラケミカル工業(4989)との合併費用の計上が響く。イハラケミ(4989)も4.5%安の1063円と安い。

  東洋ゴム工業(5105):3.2%安の1923円。10日午前に20年12月期を最終年度とする4カ年中期経営計画を発表。営業利益目標値は600億円で、16年12月期実績520億円と比較すると15%高い水準となる。ただ、最終年度の前年となる19年12月期営業利益の市場予想平均は649億円となっている。

  ソニー(6758):3.7%高の3661円。米格付け会社S&Pは9日、長期会社格付けを「BBB-」から「BBB」に1段階引き上げた。構造改革を進め、事業ポートフォリオの見直しを強化したことでエレクトロニクス事業の収益下振れリスクが大幅に低減したうえ、経営効率も改善したと判断した。格付けの見通しは「安定的」。

  ミライアル(4238):11%高の1033円。9日発表した上期(2-7月)営業利益計画は前期比78%増の2億4000万円。主力のプラスチック成形事業の売上高が同10%増と見込んだほか、成形機事業も同6.6%増と計画した。

  菱洋エレクトロ(8068):9.2%高の1753円。18年1月期営業利益は前期比13%増の15億5000万円と2期連続の増益になる見込みと9日に発表。WiFiソリューションなどIoT関連での高付加価値型ビジネスが伸びることが寄与する。発行済み株式総数の2.9%に相当する自己株80万株を17日付で消却することも発表した。

  東京個別指導学院(4745):8.1%高の1330円。9日に17年2月期近況を公表。新規入会者数は前の期に比べ11%増の2万4774人、在籍生徒数は同3.9%増の2万3807人だった。在籍数では高校3年生の割合が過去最高を更新した。

  リクルートホールディングス(6098):4.6%高の5670円。ゴールドマン・サックス証券は、米子会社Indeedについて、単価上昇余地に加え稼働広告主数などの増加余地も大きいと分析。投資判断「買い」を再強調し、強い買い推奨である「コンビクション・リスト」に採用した。目標株価は6000円から7000円に引き上げた。

  丸善CHIホールディングス(3159):1.9%安の365円。17年1月期純利益は5億3000万円と従来計画を55%下回ったようだと9日に発表した。前の期比14%の増益を予想していたが、一転48%の減益となる。一部子会社で退職給付債務の算定方法を見直したことが費用増となったほか、店舗・ネット販売事業にからむ固定資産の減損処理なども響く。

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