ルペン氏が提案する新通貨フラン、最大20%下落も-JPモルガン

  • リスクプレミアムの高まりで新フランは下落か
  • フランス経済のファンダメンタルズが新フランの下げを限定する公算

フランスの極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首がユーロに代わる通貨として提案する新フランは、実際に導入された場合、貿易加重ベースで10ー20%急落するとJPモルガン・チェースは試算した。

  JPモルガンの為替・商品・国際金利調査責任者ジョン・ノーマンド氏(ロンドン在勤)は、フランスがユーロ圏を離脱した場合、同国の債券や株式を保有する海外投資家が求めるリスクプレミアムの高まりを反映して新フランは下落すると予想した。英国民投票で欧州連合(EU)離脱が選択された後のポンド安に似た動きになりそうだ。

  通貨改革はルペン氏にとって、仏大統領選での中心的政策目標となりつつある。同氏は8日、新フランをユーロと等価で導入し、その後、外国為替市場での変動を容認すると述べた。

  JPモルガンによると、ルペン氏率いるFNはインフレ期待が高まる中でも緩めの金融・財政政策を選好しているため、新フランは下落する可能性がある。ただ、フランス経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)はユーロ圏の中核国に似た状況のため、下落は限定される見通し。過去25年間にさまざまな国で発生した国際収支の危機や政権交代などに伴う通貨下落率の平均値(50%)に比べると、新フランで予想される下げは小幅になるという。

  ノーマンド氏は顧客向けリポートで、「通貨の下振れの規模は、財政・金融政策が離脱過程で見込まれる資本管理とどう影響し合うかに左右される」と指摘。「次の体制は1980年代後半や90年代前半に見られたような明らかな強いフラン政策には類似しないだろう。新フランは貿易加重ベースで10ー20%下落するのが妥当に思える」と分析した。 
  

原題:JPMorgan Sees Le Pen’s New Franc Falling by Up to 20 Percent(抜粋)

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