債券界の花形ガンドラック氏は日本株に強気、賛同の声強まる

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  • 米利上げは円安要因、債券から株へシフト促し日本株に追い風
  • 外国人は日本株買い越し、米上場の日本株ETFにも資金流入

著名債券運用者のジェフリー・ガンドラック氏からみて、日本株は割安だ。この見方に賛同する声が、多くの投資家の間で強まり始めている。

  ダブルライン・キャピタルを率いるガンドラック氏は、2013年に日本株に強気な姿勢を取ったのに続き、今回は日本株がリフレトレードの一つになると考える。来週の米追加利上げがほぼ確実視され、焦点はその後の利上げ回数に移っている。米利上げは円安につながり、また債券から株へのシフトを促すことで日本株への追い風になる。

ガンドラック氏

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg *** Local Caption *** Jeffrey Gundlach

  日本株に強気の見方は強まるばかりだ。日本株や日本株に投資する米上場投資信託(ETF)に外国人投資家から資金が流れ込み、TOPIXは15年の高値に近い。

  アリアンツ・グローバル・インベスター ズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、日本株について「この3カ月ぐらいに強気になった」として、「米国の景気が少し良い方向にきているのが大きい。日本はデフレからインフレという流れにあると思う」と語った。

  外国人投資家は米大統領選挙でドナルド・トランプ氏が選ばれた週以降に日本株を1兆8000億円買い越した。トランプ氏勝利は米政府のインフラ支出と国内インフレへの期待をかき立て、円はドルに対し四半期ベースで20年余りで最大の下落を演じた。選挙結果の衝撃で一時下落したTOPIXも9日終わりまでには約20%上昇。10日は1.2%高で取引を終了した。

  昨年の大半を通じて敬遠されていた米上場の日本株ETFの人気も回復。ブラックロックのiシェアーズMSCIジャパンETFとウィズダムツリー・インベストメンツのジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンドには、今年に入り7億4000万ドル(約850億円)余りが流入した。昨年はいずれも米ETFの中で、最大級の大幅純流出だった。

  日本株の好調について、ミント・パートナーズの世界マクロ戦略ストラテジスト、マーティン・マローン氏は「日本銀行の積極的な金融緩和が国内債券から株への大規模なシフトを引き起こした」ことも要因だと分析した。

  7日にウェブキャストで語ったガンドラック氏はまた、米国のインフレと成長の加速に伴い米金融当局は連続利上げを開始する公算が大きいとの見方も示した。

  ガンドラック氏をはじめ投資家はこれが日本株への追い風になると考えるが、円相場と密接に結び付く市場の動きを予測するのは容易ではない。北朝鮮のミサイル発射から米議会での債務上限の議論まで、世界でのあらゆる出来事に円は反応するからだ。

  春にはフランスの大統領選挙もある。しかし野村ホールディングスは、強気相場がさまざまなリスクを乗り越えるとの期待を示す。野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは「欧州の選挙やトランプ氏のマイナスな政策もある」が、「グレートローテーションがいよいよ始まれば株高は続く気がする」と話した。

原題:Bulls Get Louder on Japanese Stocks as Gundlach Case Spreads (3)(抜粋)

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