2月の日本株市場で、海外投資家は5カ月ぶりに売り越しに転じた。為替市場でドルの上値が重く、円安による企業収益の押し上げ期待が後退、株価がもみ合い色を強める中、米国株が強い動きを見せたため、相対的な日本株投資の魅力が低下した。

  東京証券取引所が9日に発表した2月(1月30日-2月24日)の投資部門別売買動向(東証、名証1・2部等合計)によると、海外勢の売越額は2567億円だった。売り越しは昨年9月以来。

  証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、昨年11月の米大統領選後の上昇相場が一服し、「海外勢にとっては米国株の堅調な動きが影響した」と分析。日本株は「もみ合いに終始したため、売買動向ではっきりとした傾向が出にくかった」とみる。

  2月の米S&P500種株価指数は月間で3.7%上昇、これに対しTOPIXの上昇率は0.9%にとどまった。日経平均株価の月間高安値幅も平均で164円と、1月までの過去3カ月の平均185円から縮小した。

  一方、2月の個人投資家は小幅ながら8カ月ぶりに買い越し転換、買越額は7707万円だった。証券ジャパンの大谷氏は、「1月に押し目を拾えなかった個人が買いに入った」と言う。このほかの動向は、年金基金の動向などを反映する信託銀行が3カ月ぶりに売り越し、売越額は1749億円。国内勢では最大の売り手だった。投資信託は5カ月連続の売り越しで、金額は1646億円。

  同時に公表された3月1週(2月27日-3月3日)の動向では、海外勢が3週連続で売り越し、売越額は797億円だった。一方、大阪取引所によると、先物では同週に1784億円買い越し、現物と先物の合算では987億円の買い越しだった。国内勢はおおむね売り越し、個人は2週連続(売越額840億円)、信託銀は5週連続(同381億円)、投信は12週連続(同588億円)だった。

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