卸電力取引が初の1億kWh超え-自由化進展で今月3度目の過去最高

  • 2017年度は再エネ電源が市場化、18年度は連系線取引が市場化へ
  • スポット取引シェア、今後5年程度で30-40%に増える可能性も

電力会社が電力の過不足を取引する日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場で、10日受け渡し分の約定量が2005年の市場創設以来、初めて1億キロワット時(kWh)を超えた。

  16年4月の電力小売り全面自由化をきっかけに市場での取引量が増えてきており、今後予定されている流動性を高める制度変更や電力会社の自主的取り組みによって、市場取引は飛躍的に伸びる可能性もある。

  JEPXによると、10日分の電力スポットの約定量は1億41万kWhと、今月に入って3度目の過去最大更新。今年度の約定合計は前年同期比1.5倍に膨らんだ。JEPXの国松亮一企画業務部長は、電源を十分に持たない新電力のシェアが高まった結果、市場を使って過不足を取引する量が増えていると説明する。

  電力会社の送配電部門は17年度から、固定価格買い取り制度に基づいて新たに契約した再生可能エネルギー由来の電力の市場売却を義務付けられるほか、小売り部門と発電部門を傘下に持つ大手電力の多くは、17年度末までに自社の販売電力量のうち10%程度を市場調達に移行する目標を掲げている。

  国松氏によると、電力会社間のネットワークをつなぐ連系線を介して電力を融通する相対取引を市場取引に移行する制度が18年度に始まり、これが大手10社の販売電力量の約10%に相当することから、合算すると国内の販売電力量のうち市場取引が占めるシェアは20%を超えるとみる。その結果、今後5年の見通しとして、「電力会社の取引所への積極的な関与が進み、シェア30-40%という数字も見えてくる」と述べた。16年4-9月の販売電力量に占める市場取引のシェアは約2.5%。

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