投資信託運用担当者が保有するマネー・マーケット・ファンド(MMF)および現金に対する世界の株式の価値の比率が約20年ぶり高水準に達したことが、ネッド・デービス・リサーチの調べで明らかになった。金融危機から9年で株式がいかに持ち直したかを示す調査結果だ。

  ネッド・デービスはこの比率について、全世界の資産ポートフォリオで「現金がアンダーウエートになっている」ことを示すものだと指摘した。換言すれば、株式が金融危機の最悪期から非常に大きく値上がりしたため、株式の価値がその他資産の価値をインターネットバブル期以降で最も顕著にかき消したといえる。

  米S&P500種株価指数が今年すでに13回も終値ベースで最高値を更新していることを踏まえれば、株式の価値がその他のいずれの資産と比べても20年ぶり高水準にあることに大きな驚きはない。ただ今回の調査は投資家の熱狂を浮き彫りにし、相場変動に左右されにくい現金などと比べ株式が高水準を保っていることを示している。

  ネッド・デービスによると、世界の株式の価値に対する短期金融資産保有高の比率は1月末時点で約10%と、1998年以来の低さだった。株価上昇を主因に、この比率は2009年のピークから大幅に低下した。株式の価値は26兆ドル(約3000兆円)と3倍に膨れ上がった一方、短期金融資産の価値は2兆7000億ドルと31%減少した。

  ウォール街でもより強気な米株式相場見通しが出ている。スタイフェル・ニコラウスのチーフ株式ストラテジスト、バリー・バニスター氏は先週、S&P500種の17年末の目標水準を2400から2500に引き上げた。これはブルームバーグが調査対象とするストラテジスト19人の中で2番目に強気な数字だ。その1日前にはバンク・オブ・アメリカのサビタ・スブラマニアン氏が市場の高揚感を引き合いに目標を6.5%上方修正した。

  強気見通しに同調しないストラテジストもいる。ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのトム・リー氏は、「アニマルスピリット」が米国株の上昇に寄与したが、市場参加者は米国債市場が発する矛盾したシグナルに十分な注意を払っていないと指摘した。同氏の年末のS&P500種予想は2275。

原題:Cash Dwindles to Two-Decade Low in Global Investor Portfolio (1)(抜粋)

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