8日の米国債相場は続落。10年債利回りは昨年12月以来の高水準を付けた。民間雇用者数の伸びが最も楽観的な予想を上回ったことが、売りを誘った。10日には労働省が2月の雇用統計を発表する。

  来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの後、利上げペースが速まるとの見方が市場で織り込まれている。10年債利回りは一時2.582%と、昨年12月20日以来の高水準を付けた。ただ、10年債入札で需要が強かったため、その後は伸び悩んだ。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.56%。

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は29万8000人増加。最も高い予想は25万5000人増だった。これを受け、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーが雇用統計の非農業部門雇用者数の予想を上方修正。予想中央値は19万人増から20万人増に上昇した。

  利回りは5年債を中心に軒並み今年の最高水準を付けた。

  5年債と30年債の利回り曲線はフラット化し、利回り差は一時104.5bpと、過去数年の最小レベルにあと5bp未満に迫った。

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)取引に基づいて推計される3月の利上げ確率は87%(7日は83%)、9月の利上げ確率は97%に上昇(7日は87%)した。

  10年債入札(発行額200億ドル、銘柄統合)では最高落札利回りが2.560%と、午後1時の締め切り時点の入札前取引の水準2.580%を下回った。応札倍率は昨年6月以来の高水準となる一方、プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札に占める割合は5月以来の低水準となった。

  TDのストラテジストは戦術的な10年債買い持ちを推奨した。利回り上昇を阻む要因として、財政政策を巡る不透明感や世界的な低利回りに加え、3月の米金融当局の金利見通しがあまり変わらないとの見方を挙げた。

  商品先物取引委員会(CFTC)によると、投機筋の米国債売り越しは過去最高となっている。

  原油相場が5%を超える急落となったため、インフレ連動国債(TIPS)は通常の国債よりも軟調だった。TIPS5年物と通常の5年債の利回り差は2.02%に縮小した。

  投機適格級の社債発行も注目されている。過去2営業で400億ドル近くの起債があり、米国債を圧迫した。8日はユナイテッド・ヘルス・グループなど6社が総額65億ドルの社債を発行した。
  

原題:Treasuries Tumble After ADP Employment Tops Highest Estimates(抜粋)

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