【インサイト】フランスは短距離、韓国はマラソン-女性取締役への道

  • 銀行業界、取締役会への女性進出率は香港や日本も低い
  • ベトナムが例外的に高いのは悲しい歴史が背景か-国際女性デー

フランスと韓国。どちらも経済協力開発機構(OECD)の一員だが、銀行および金融業界における女性の進出という物差しでみると、格段の開きがある。

Men's Room

Women are grossly under-represented in Asian banking, finance and insurance*

Source: Bloomberg

*Based on data for 413 companies.

  ブルームバーグは各国の金融業界について、全従業員および取締役会に占める女性の比率を調査した。韓国企業23社の中で経営上層部に女性が進出しているのはサムスンカードで、6人の取締役のうち女性が1人いる。同社の5倍近い規模の新韓金融グループでは、取締役会に女性は1人もいない。

  対照的なのはパリに本社を置く仏ソシエテ・ジェネラルだ。取締役13人のうち、過半数を女性が占める。男女平等への道のりが長いのは韓国だけではない。金融業界従業員の55%を女性が占めるシンガポールでさえも、取締役会では女性は少数だ。香港や日本、中国、台湾も似たり寄ったりだ。

  インドではインドステイト銀行、ICICI銀行など有力銀行の経営を女性が率いる。国営生保最大手の傘下にあるLICハウジングファイナンスでは、マネジングディレクターを含む取締役の30%が女性だ。しかし同国を含め南アジア全般では、識字率の低さや時代遅れの社会的慣習が長らく女性の進出に影を落としている。

  東アジアの諸国はそうではない。女性バンカーが抱える大きな問題は昇進だ。金融業界の従業員全体でみれば、女性の比率は中国でもドイツでもさほど変わらない。

  一つだけ例外的なのはベトナムだ。ベトナム外商銀行では取締役の29%を女性が占める。シンガポールのオーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC、華僑銀行)の10%の3倍に近い。働き盛りの男性の半数が犠牲となるような戦争が起きるしか、ガラスの天井を破る方法はないのか。国際女性デーに思いを巡らせる仮説としては気の重い話だ。

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)

原題:Women Have a Long Way to Go in Asia’s Bank Boardrooms: Gadfly(抜粋)

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