フェラーリ史上最強モデル初披露、3500万円でも17年分は既に売り切れ

  • ジュネーブ国際自動車ショーで「812スーパーファスト」を披露
  • わずか2.9秒で時速100キロに加速、走行時に時速340キロ超えも可能

イタリアの高級スポーツカーメーカー、フェラーリは7日、量産車としては同社史上最も速いモデルを公開した。販売台数増加を目指しつつもフェラーリとしての魅力を失わないよう、車の性能で妥協を許さない同社の評判に見合う新モデルとなった。

  ジュネーブ国際自動車ショーで初披露された「812スーパーファスト」は12気筒、800馬力のエンジンを搭載。わずか2.9秒で時速100キロメートルに加速、走行時に時速340キロを超えることも可能で、フェラーリ史上最強の量産モデルだ。セルジオ・マルキオンネ最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、イタリアでの価格が29万2000ユーロ(約3500万円)の同モデルは2017年分が既に売り切れたと話した。

フェラーリの812スーパーファスト

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  マルキオンネCEOは、「われわれは常に需要を下回る供給にとどめる必要がある」と説明。15年の新規株式公開(IPO)後、株主に売上高と利益を増やすことを約束しているフェラーリは、独自性を失わずに販売を拡大するという課題に直面している。同CEOはラインアップを拡充しながら、812スーパーファストのような高性能車を前面に押し出し利益の勢いを保とうとしており、19年までに年間9000台を販売するとの目標を達成する公算だ。

  各モデルで供給を絞ることはフェラーリの評判を守る上で鍵となる。販売台数を年9000台を上回る水準に増やすには、「今よりもっと幅広い商品が必要だ」とマルキオンネ氏は話す。同氏は新たな技術やプラットフォームへの大型投資をしなくても、フェラーリの商品レンジを広げる「驚くべき余地」が残っているとこれまでに語ったことがある。こうした低リスクでの拡大は、ブティック型メーカーのフェラーリにとって極めて重要だ。

セルジオ・マルキオンネCEO(7日)

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  IHSオートモーティブのアナリスト、イアン・フレッチャー氏(ロンドン在勤)は、より実用性や快適さを求める購入者を呼び込むため、フェラーリが昨年「ファミリーカー」として公開したGTC4ルッソの5ドア・バージョンを検討する可能性があると指摘する。

  フェラーリは5ドアモデルを加えるかどうかをまだ決めていないが、マルキオンネCEOはジュネーブで記者団に対し、従来のスポーツカーの顧客以外にも手を伸ばしていきたいと述べた。その一方で、ベントレーやメルセデス・ベンツの「マイバッハ」など超高級オールテレイン(全地形万能)車に対する需要が拡大しているが、フェラーリはスポーツタイプ多目的車(SUV)の生産はしないとあらためて表明した。

  フェラーリは過去に独自の魅力を守るため、年間生産台数を7000台に限定していた。16年の販売台数は8014台に達し、今年は約8400台を見込んでいる。過去最高益を昨年達成し、今年は少なくとも8%の増益を計画している。

原題:Ferrari $308,000 Flagship Sells Out Amid Push Beyond Sports Cars(抜粋)

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