【コラム】FOMCのビデオ会議、開催したなら公表を-コチャラコタ

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長をはじめとする金融当局者は、今月14、15両日に開催予定の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げする意向を異例の強さで示唆している。

  突然、確証が高まったのはなぜか。一つの可能性として考えられるのは、当局者が既にこっそりとビデオ会議を開いたということだ。

  ワシントンで年8回開催されるFOMCの日程は少なくとも半年前に公表され、メディアや市場のFRBウオッチャーが注視する。

  だが議長は時折、臨時のビデオ会議を主宰する。2010年の欧州債務危機や、11年の米連邦債務上限を巡る行き詰まりといった緊急事態を協議するために、こうした会議が開かれるケースもある。

  しかし、臨時ビデオ会議はもう一つの目的にも役立つ。それは政策上の重要な課題について踏み込んだ議論を可能にすることだ。10年10月にバーナンキ議長(当時)はこうした会議を開いて量的緩和(QE)第2弾実施の可能性について話し合い、数週間後にそれが現実となった。イエレン氏が議長就任後、14年3月に初めて主宰したのも臨時会議だった。同会議で重点的に討議したのは、フェデラルファンド(FF)金利の将来の道筋に関して特定の定量的ガイダンスの提示を続けるかどうかだった。

  かつてのFOMC参加者の1人として、私自身も予定外の形で政策を深く掘り下げるこの種の機会がとても有益だったとの実感がある。FOMC参加者は全米に散らばっているため、他国の金融政策委員会ほど一緒に多くの時間を過ごすことはない。定例のFOMC以外の会議開催は、非常に複雑となる公算がある課題について、より良い理解の共有を図るのに素晴らしい方法の一つだ。

  ただ、このようなビデオ会議をしばらく秘密にしておく現状には問題があると考えられる。米金融当局は、その直後に開く定例のFOMCの3週間ほど後になって、議事録に盛り込む形でビデオ会議があった事実を明らかにしている。この結果、例えば14年3月4日のビデオ会議の存在は、同年4月9日に公表された前月18、19両日定例会合の議事録を目にするまで、一般には分からなかった。

  個人的には、臨時の会議が開かれた場合、その直後に短い声明を発表するのが一段と良いやり方だと考える。たいていの場合「金融政策に関する問題を協議するため、FOMCがビデオ会議を開いた」といったもので十分と想定され、必要に応じて多少の詳細を加えることも可能だ。

  さて、FOMCは今回、既にビデオ会議を開いたのだろうか。参加者が異例とも言える確信を共有していることは、その可能性を示唆している。ただし私は今や金融当局の部外者であり、確実に知るすべはない。こうした状況こそ是正が必要だろう。

(ナラヤナ・コチャラコタ氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストで、2009-15年に米ミネアポリス連銀総裁を務めた。このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)

原題:When the Fed Meets, We Need to Know: Narayana Kocherlakota(抜粋)

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