日本株下落、円強含み受け素材、海運安い-米大統領つぶやき医薬品も

更新日時
  • 為替は一時1ドル=113円60銭台に振れる、早朝は114円付近
  • 来週FOMCはドットチャートに注視の声、ドル方向性の鍵

8日の東京株式相場は下落。米国の金融政策見極めで買いが入りにくい中、為替市場での円強含みが嫌気された。週末の特別清算値(SQ)算出を控え先物主導で下げを広げる場面もあり、鉄鋼など素材株中心に海運、一部輸出株が安い。トランプ米大統領のツイートを受け、医薬品株も軟調。

  TOPIXの終値は前日比4.79ポイント(0.3%)安の1550.25と反落、日経平均株価は90円12銭(0.5%)安の1万9254円3銭と4営業日続落した。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「円高推移が日本株の重し。来週のFOMCで米国の利上げが決定されても、ドル高・円安で日本株上昇というシナリオは描きにくい」と言う。FOMCメンバーの金利予測であるドットチャートは、年3回利上げの見方を変えるまでには至らない上、一段のドル高にはトランプ政権の具体的な政策進展が必要だが、税制改革の議論は4月ごろとみられる。日本株は方向感出づらい状況が続く」とも指摘した。

東証前の歩行者

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  7日の米S&P500種株価指数がおよおそ1カ月ぶりに続落するなど、来週14ー15日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策判断を待とうと、日米株式市場で積極的な買いが入りにくくなっている。

  きょうのドル・円は、朝方の1ドル=114円付近から徐々にドル安・円高方向に振れ、午後には一時113円60銭台まであった。7日の米国債は3年債入札の不調などを材料に小幅に続落、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp,1bp=0.01%)上昇の2.51%だった。シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米S&P500種先物は、基準価格に対し軟調推移。

  UBS CIO ウェルス・マネジメントは7日のリポートで、米10年債のオーバーウエートを開始。FRBの利上げ後に市場は利上げペースを織り込むため、早い段階で金利はピークを打ち、他国が緩和的な金融政策を続ける中、米金利の上昇は抑えられるとの見方を示した。

  きょうの日本株は小安く始まり、午前半ばにかけ日経平均は先物主導で一時145円安の1万9198円まで下げ幅を拡大。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、「目先の下値めどだった25日移動平均線を割り込み、警戒感が出た」と言う。需給面では、「10日にメジャーSQがあり、その調整売りもある」とみていた。大阪取引所の日経平均先物の出来高は、6日に続き今週2度目の10万枚超え。大引け時点の25日線は1万9241円だった。

FOMC Dot Plot

Created by Bloomberg

  東証1部33業種は鉄鋼、証券・商品先物取引、海運、非鉄金属、その他金融、医薬品、小売、化学など24業種が下落。精密機器や建設、金属製品、ゴム製品など9業種は上昇。医薬品は、トランプ大統領が国民のための薬価引き下げを約束すると再度ツイートしたことが材料視された。SMBC日興証券・投資情報部の太田千尋部長は「日本企業も米国でかなり医薬品を売っており、引き下げとなった場合は実害が出る」と話した。

  売買代金上位では、みずほ証券が投資判断を下げた三越伊勢丹ホールディングスが売られ、JFEホールディングスや日東電工、アルプス電気、日本郵船も安い。半面、東芝、JR九州、積水ハウス、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を上げたHOYAは高い。東証1部の売買高は16億2603万株。売買代金は2兆144億円。代金は3営業日ぶりにかろうじて2兆円に乗せた。上昇銘柄数は771、下落は1073。

東証1部先導株比率が示す海外勢不在のチャートはこちら

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