世界経済見通しに大きな懸念、来年まで成長加速見込みでも-OECD

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  • 18年は8年ぶり高成長へ、生産性の伸びは緩慢と指摘
  • 保護主義と市場急変動の可能性が経済へのリスク

世界経済は貿易障壁の悪化や過熱した株式相場、起こり得る為替相場の急変動などに起因するリスクに耐えられるほど強くない恐れがあると、経済協力開発機構(OECD)が報告で指摘した。

  7日発表された世界経済見通しによると、2017年の成長率は3.3%と16年の3%から上昇し、18年はさらに加速して8年ぶり高成長に達する見込み。それでも、投資の弱さと生産性向上の遅さが理由で金融危機前の20年間の平均成長ペースには届かないとされている。

  チーフエコノミストのキャサリン・マン氏はインタビューで、「成長は加速するが、この回復の土台の弱さが非常に懸念される」とし、「生産性向上のペースは遅々としており、不平等はなくならない。こうした組み合わせの下では本格的な回復に必要な消費と投資の力強さを想定しにくい」と語った。

  名指しはしていないものの、OECDの懸念の幾つかは高関税導入などトランプ米政権の政策に関連している。OECDはまた、株式相場の強さはトランプ政権の景気刺激パッケージへの期待に基づいている部分があり、株価評価と実体経済の見通しに「ずれ」があると指摘した。

  OECDは為替相場の変動が急拡大する可能性にも言及。「リスクは直ちに顕在化しないかもしれないが、現実味のある可能性であり続けている。複数の大きな衝撃が互いに作用し合うことによって、回復を腰折れさせる恐れがある」と分析した。

原題:OECD Sees a Lot to Worry About in the Global Economic Outlook(抜粋)

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