関東財務局長に今週提出された報告書の中に、東芝が直面している問題を解く手掛かりの一つが隠されている。

  東芝の株主3位、世界最大の資産運用会社であるブラックロックが同報告書の中で示唆しているのは、保有する東芝株の貸株激増だ。報告書は、ブラックロックの複数部門が保有する東芝株のうち、全体の約2割に相当する約4600万株が貸株になっていることを示す。この株数は1月の報告書では140万株にすぎなかった。ブラックロックからはこれまでのところ、コメントを得られていない。

  貸株は主に、空売りに利用される。東芝株の空売り残高は先月以降に急増。上場廃止や東証2部降格の観測が背景で、どちらに転んでもインデックス型ファンドは東芝株の大量売却を迫られる。

  IHSマークイットのデータによると、今月3日時点の東芝の空売り残高は浮動株の8.6%に達し、この比率は日経平均株価の構成銘柄の中で最も高いものの一つとなった。構成銘柄の平均は2.3%だった。また、東芝株を借りるコストも構成銘柄の中で相当高いことをデータが示している。

  東芝株は年初から7日までに24%下落し、日経平均株価構成銘柄の中で最も下げた。米原子力事業の巨額損失で債務超過となった東芝は、主力のメモリ事業などを売却して生き残ろうとしている。日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は先月、東芝には3つの上場廃止リスクがあると述べた。東芝株は8日、2.2%高で取引を終了した。

  BGCパートナーズの日本株セールス担当マネジャー、アミール・アンバーザデ氏(シンガポール在勤)は、東芝に対する悲観が行き過ぎた可能性を指摘する。「センチメントが先行している」と語る同氏は先月、顧客にショートカバーを勧めたという。東芝株を借りにくくなっているので、巻き戻しの可能性は増していると話した。

原題:BlackRock Lends 46 Million Shares as Shorts Target Toshiba (2)(抜粋)

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