オランダ:ポピュリストの勢いに陰り-トランプ氏への反発が影響か

  • ウィルダース氏率いる極右・自由党のリードが最近の世論調査で縮小
  • 下院選の結果はポピュリズムが欧州中枢まで広がるかどうかの目安

オランダ下院選(3月15日投開票)まで1週間余りとなる中、最新の世論調査でポピュリストのウィルダース党首率いる極右・自由党(PVV)の支持率低下が明らかになった。その責任の少なくとも一端はトランプ米大統領にあるかもしれない。

  反イスラムと反欧州連合(EU)を掲げるPVVは選挙戦のほとんどの期間、ルッテ首相率いる与党第一党の自由民主党をリードしてきた。しかし5日に公表されたPeil.nlの世論調査によれば、下院(定数150議席)でのPVVの獲得予想議席は1週間前と比べ4議席減の25議席と、リードはわずか1議席に縮まった。年初時点では12議席リードしていた。

  Peil.nlの創設者でオーナーでもあるモーリス・デホンド氏は「トランプ氏の当選直後に支持率上昇が見られたが、現在は低下している」と述べた上で、「有権者は現在、トランプ大統領の講じた措置に否定的になっている。これが原因でPVVの立場が若干弱まった可能性がある」と説明した。

  オランダ下院選の結果は、英国のEU離脱決定やトランプ大統領誕生をもたらしたポピュリズム(大衆迎合主義)が欧州の中枢まで広がるかどうかを占う目安となる。4、5月に大統領選の投票が行われるフランスでは、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首がウィルダース氏と同じく反移民、反EUを掲げている。

  ノルデア・マーケッツの欧州担当チーフアナリスト、ホルガー・ザンテ氏は6日のリポートで、PVVが30議席超を獲得した場合、「世論調査機関がまたもや、反エスタブリッシュメント政党への支持率を実際よりも低く見積もったという証拠と見なされる可能性があり、フランス大統領選に対する市場参加者の懸念が高まり得る」と指摘した。

  オランダへのイスラム教徒の移民禁止を唱えるウィルダース氏はトランプ大統領のアジェンダを称賛してきた。同氏はEU離脱と国境閉鎖に加え、国防・警察予算拡大と国際援助予算の縮小を訴えている。

  PVVの選挙綱領はわずか1ページで、どのように国境を封鎖するのか、国防・警察予算をどう賄うかなどについて具体的な方法は示していない。これに対し、自由民主党のマニフェストは102ページに上る。

原題:Dutch Populist Wilders Feels Trump Burn as He Slides in Polls(抜粋)

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