7日の東京外国為替市場のドル・円相場は、1ドル=114円ちょうど前後での小動きに終始した。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が下値を支える一方、年度末を控えた企業の円買いが上値を抑えた。

  午後3時55分現在のドル・円相場は前日比0.1%高の113円96銭。これまでの日中値幅は113円85銭から114円08銭の23銭にとどまっている。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット為替セールスチームの西田朋広主任調査役は、「イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受けて3月利上げを完全に織り込んだにもかかわらず、ドル・円は利益確定の売りが優勢」と指摘。また、今月末の会計年度末を控えて、「来年度以降の為替ヘッジも出やすく、企業の円買いがドル・円の上値を抑えている」と言う。通貨オプション市場でも予想変動率が低下しており、「今週末10日の米雇用統計を確認するまで、113円台後半から114円台前半で方向感のない展開になりそうだ」との見方を示した。

  前日の海外時間には、ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長が「日本には極めて高い非関税貿易障壁がある」と発言したのを受けて、円が買われる場面があった。ソシエテ・ジェネラル銀行の鈴木恭輔為替資金営業部長は、「ナバロ委員長の発言に対して一瞬円買いで反応したが、基本的には通商政策と為替はあまり直結するものではない」と説明。「為替政策は米財務省ということで、継続性のある材料ではない」とみている。

  この日は米国で1月の貿易収支が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想では、貿易赤字額は485億ドルと2012年3月以来の高水準が見込まれている。ただ、ソシエテ・ジェネラルの鈴木氏は、「手掛かり不足の中で貿易収支は注目されやすいが、赤字の削減がそのまま輸出拡大につながるとは一概には言えない」と指摘。「指標結果に対して、単純に反応するのは難しいだろう」との見方を示した。

  豪ドルは主要通貨に対してほぼ全面高。オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)がこの日、政策金利の据え置きを決めた後に上昇幅を拡大し、対ドルでは一時1豪ドル=0.7633ドルと3営業日ぶりの高値を付けた。

  みずほ証券投資情報部の由井謙二シニアFXストラテジストは、「RBAの決定も声明自体も予想通りでスタンスも中立的だった」と指摘。その上で豪ドルの上昇について、「米国の3月利上げ織り込み要因で豪ドル安・米ドル高が進んでいたこともあり、豪ドル売りのポジションが巻き戻されたのではないか」と指摘した。

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