ドイツ銀が復活を賭けるゴールドマン元パートナー、CEO継承布石か

  • シェンク氏は投資銀行の収入を拡大させる責務を担う
  • クライアン氏後継のためのウォーミングアップのようだとアナリスト

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行のマルクス・シェンク最高財務責任者(CFO)は、ディール(取引)に携わる仕事がしたくてたまらず、毎週1日を顧客との時間に費やしていたが、そのような習慣は同僚らに常に受け入れられるわけではなかった。シェンク氏の考えをよく知る関係者の1人が明らかにした。

  米銀ゴールドマン・サックス・グループの元パートナーであるそんなシェンク氏には今、切羽詰まったドイツ銀に必要な収入をもたらす能力を自ら示すチャンスが与えられた。

  ドイツ銀は5日、シェンク氏(51)とクリスティアン・ゼービング氏(46)を共同副最高経営責任者(CEO)に起用する人事を発表。2人は同行が2年足らず前に断念したも同然のビジネスモデルを復活させ、成長を回復させる責務を担うことになる。

  ドイツ銀は85億ドル(約9700億円)相当の新株発行による資本増強と同時に公表した新たな戦略の下で、トレーディング部門をトランザクションバンキングとアドバイザリー業務から分離するとしたジョン・クライアンCEO(56)の計画を撤回。売却を目指していたリテール部門ポストバンクも再統合へと方針を転換する。

  エクイネット・バンクのアナリスト、フィリップ・ヘスラー氏(フランクフルト在勤)は共同副CEO就任の2人について、「クライアン氏の後継のためのウォーミングアップが行われているかのようだ。われわれはどちらがより良い実績を挙げ、トップに就く可能性が高いかを向こう2、3年かけて見守ることになるだろう」と語った。

  シェンク氏は再統合後の投資銀行部門を共同で統括する。同部門の収入はドイツ銀で最も大きいが、クライアンCEOが業務の縮小に動く中で、同行の資本力をめぐる懸念を背景に市場シェアを落としていた。一方のゼービング氏は、ポストバンクと法人顧客、ウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)業務を統合して新設するプライベート・商業銀行部門の運営に携わる。

原題:Deutsche Bank Bets on Ex-Goldman Partner in Strategy Reversal(抜粋)

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