貿易戦争の火種抱える米中-ロス長官迎えたトランプ政権の態勢整う

  • 米国側は鉄鋼・アルミや自動車部品などの分野を問題視
  • 歴史は中国が報復措置を講じる可能性が高いことを示している

中国との貿易を問題視しているトランプ米大統領は、ロス商務長官の就任を受け、決断さえ下せば、具体策に踏み込むことができる態勢を整えた。

  ロス長官はブルームバーグテレビジョンとの先週のインタビューで、「適切な事例の準備ができ次第」中国に対する具体的措置が発表されると述べた。このインタビュー後の議会演説でトランプ大統領は、「数百万の雇用を取り戻す」と主張した。

  トランプ大統領は当選後、具体的な貿易政策を示していない。だが、ブルームバーグ・ニュースが入手したトランプ政権の貿易政策課題をまとめた文書によれば、世界貿易機関(WTO)の判断に米国は縛られることはないとの見解を米通商代表部(USTR)は示している。トランプ大統領のチームはこれまで以下の分野が問題だとしており、これらが米中貿易戦争の火種となる可能性もある。

鉄鋼・アルミニウム

  ロス長官は議会での1月の指名承認公聴会で、米国は中国製の鉄鋼とアルミに対する反ダンピング課税に焦点を絞るべきだと述べた。

自動車部品

  米国は中国が自動車部品をダンピングしていると批判し続けている。オバマ前政権も2009年に中国製タイヤに反ダンピング措置を講じた。

繊維・アパレル

  ドイツ銀行のリポートによれば、米国で繊維製品・アパレル・革製品の輸入依存が高まっており、中国製品は関税率引き上げよりむしろ輸入規制に直面する可能性がある。中国からの輸入が制限されれば、ベトナムやインドなどの低コスト国からの製品が増える公算が大きいという。

家具・玩具

  ゴールドマン・サックス・グループは先月公表したリポートで、家具と玩具という2つの労働集約型産業もまた米国での大きな雇用喪失をもたらしていると指摘した。

エレクトロニクス・電気製品

  電子機器やコンピューター、電気製品は米国の対中貿易赤字の大きな部分を占めるが米アップルなどの中国以外の多く企業が中国で電子機器を生産しており、ホワイトハウスがこの分野で攻撃的な行動を起こせば、米中が共に「負け組」となる恐れもある。

  米国の措置に対し、中国が報復を講じる可能性が高いことをこれまでの歴史が示している。

原題:China-U.S. Trade Flashpoints as Trump’s Team Prepares Its Case(抜粋)

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