IEA:石油産業の投資は今年回復へ、OPEC減産で価格が持ち直し

  • OPEC非加盟国による2018年までの生産量予測を倍増
  • 生産ペースが鈍化すれば、2020年以降に原油価格急上昇のリスク

国際エネルギー機関(IEA)は石油輸出国機構( OPEC)の減産により石油価格が上昇し、ここ2年間低調だった開発投資が回復しつつあると6日付の報告書で指摘した。将来、供給不足に陥るリスクについては、開発投資で低下しているがなくなってはいないとの見解を示した。

  IEAによると、投資は2年間の大幅削減の後、2017年には「緩やかな回復の兆候」が見られる。米シェール業者が低迷から抜けだし「よりスリムで健全」な状況にあると指摘した上で、OPEC非加盟国の来年の生産量予測を倍増した。

  OPECとロシアは昨年、世界市場の供給過多状態を解決すべく減産に合意。その結果、原油価格は20%上昇した。

  投資は過去2年で約25%減少し、16年に世界で4330億ドルまで落ちたが、今年は上向くとIEAはみている。昨年9月には、今年も引き続いて減少すると予想していた。

  投資の回復は米石油会社がけん引しており、2022年までのOPEC非加盟国の生産増のほとんどを担うとIEAは分析。米国での生産見通しを日量160万バレル増と、昨年時点の予想である130万バレル増(21年まで)から引き上げた。油田サービス会社、ベーカー・ヒューズ社は石油リグ(掘削装置)稼働数の分析から米国での採掘は10カ月連続で増加していると報告している。

  さらにIEAは、ロシアの見通しも著しく好転すると予想した。昨年の報告書では減少を見込んでいたが、ソ連崩壊後の最高水準に近い日量113万バレルを維持するとの見通しを示した。

  OPEC非加盟国全体については2016-22年に日量330万バレル増加すると予想した。昨年時点の21年までの予測では200万バレル増だった。

  2018年のOPEC非加盟国の生産は日量130万バレル増。この数字は昨年の予測の2倍余りだ。ただ、その後は米国、カナダ、ブラジル以外の生産は「失速」して、OPECの余剰供給量も減少する。その結果、供給不足に陥らないためには、世界中で開発投資を継続することが必要だとしている。そして、「2020年以降は、世界の供給は需要に追いつくのが難しくなる可能性がある。新しいプロジェクトの承認が早期に行われなければ、原油価格が急上昇するリスクがある」と警告している。

原題:IEA Sees Oil Investment Revival as OPEC Bails Out Producers (1)(抜粋)

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