トランプ米大統領の保護主義は、アジア、中東、中南米の国々を市場開放で欧州連合(EU)との連携に駆り立てる可能性がある。EUの行政執行機関、欧州委員会のカタイネン副委員長が指摘した。

  カタイネン氏はブリュッセルでインタビューに応じ、トランプ大統領の多国間貿易協定の拒否や国境税導入の脅威は、EU28カ国の自由貿易や投資協定に対する取り組みを勢いづかせるとの見方を示した。相手国として日本、中国、インド、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなどを挙げた。

  同氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「保護主義台頭の兆候が、特に米国から出始めているが、それ以外の国々は反発し、自分たちの路線は違う、希望する方向ではないと言っているようだ」と述べ、「これはわれわれには喜ばしいことだ」と付け加えた。

  こうした発言は、トランプ大統領が「米国第一」を唱え、5020億ドル(約57兆円)に上る貿易赤字を削減しようとしているのが、EUにとっては脅威であると同時にチャンスになる可能性を示している。英国が予定するEU離脱のほか、ロシアの東欧への干渉、ポピュリズム台頭、難民流入など、EUはさまざまな難問に直面しており、これらに一丸となって対処する機運の高まりを求めている。

原題:Trump Trade Threat Is Uniting Rest of World, EU’s Katainen Says(抜粋)

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