タカ派に傾いた米金融当局、平静装う中国に試練-人民元揺らぐ公算

  • 人民銀副総裁らは為替相場が安定していると強調
  • 米利上げに伴いドルが上昇すれば元の下落圧力が高まる可能性

米金融当局の最近のタカ派的姿勢が人民元を揺るがすことを中国が懸念しているとしても、はた目には分からない。今のところは、だ。

  中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日開幕し、指導部は安定のメッセージを発信した。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝、易綱両副総裁は為替相場が安定していると強調。潘副総裁は短期的に影響を受けたとしても人民元のいかなる変動も「正常」なものとなろうとの見解を示した。

  人民銀の貨幣政策委員だった李稲葵清華大学教授は全人代の場でのインタビューで、「中国の主要目標は上期に人民元を安定維持させることだ」とし、「一段のボラティリティー(変動性)を容認できる環境にはなっていない」と述べた。

  安定の表明は他の新興市場にとって安心材料となるかもしれないが、中国には困難な任務となり得る。米金融当局が3月利上げを視野に動く中、ドル上昇は人民銀にとって試練となる。米国の金融引き締めは中国の利回りの優位性を損ね、人民元の下落圧力が強まって資本流出を加速させかねない。

  人民銀は一方で政策金利引き上げに消極的な公算とみられる。李克強首相は全人代での政府活動報告で、2017年の成長率目標を6.5%前後に設定し、さらに良い結果を求めたいと述べた。ここで利上げすれば、まだおぼつかない景気回復を危うくしかねない。

原題:China Beats Stability Drum as Fed Outlook Risks Pullback in Yuan(抜粋)

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