欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続伸、利上げ観測-3日のイエレン議長講演に注目

  ニューヨーク時間2日の外国為替市場ではドルが続伸。米金融当局者から相次ぐタカ派的な発言に反応し、米国債利回りが大きく上昇した。ドルは昨年5月以降で最長の連続高。

  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)理事はこの日、次回米連邦公開市場委員会(FOMC、3月14-15日開催)で利上げは活発に議論されると述べた。前日には、普段はハト派的な発言で知られるブレイナード理事から、利上げは「すぐに適切になりそうだ」との発言が出た。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は5営業日連続で上昇し、1月20日以来の高水準。ニューヨーク時間午後4時40分頃は前日比0.5%上昇の1251.08。

  ドルは対円で0.6%高い114円41銭。一時は114円59銭まで買い進まれた。ユーロは対ドルで0.4%下げ、1ユーロ=1.0507ドル。一時は1.0500ドルを割り込み、2月22日以来の安値を付けた。

  市場は3月利上げをほぼ確実なものとして織り込んだ。焦点は3日に予定されているイエレンFRB議長、フィッシャー副議長の講演に移った。同日にはシカゴ連銀のエバンス総裁、リッチモンド連銀のラッカー総裁、パウエルFRB議長も発言する。

  エレン・ゼントナー氏率いるモルガン・スタンレーのエコノミストらはリポートで、金融情勢は十分に緩和的であり、米金融政策当局による今月の利上げは可能だとの見方を示した。また、ドル相場見通しの修正と個人消費支出(PCE)コア価格指数の見通しを踏まえ、年内の利上げ回数をこれまでの2回から3回に、2018年の利上げ回数を前回の3回から4回に引き上げた。
原題:Dollar Climbs to Highest Since January as Rate-Hike Wagers Build(抜粋)
Stocks Fall From Records as Rate Bets Boost Dollar: Markets Wrap(抜粋)
Morgan Stanley Now Sees March Fed Hike and Four Hikes in 2018

◎米国株:反落、最近の上昇基調を見直し-銀行株や素材株に売り

  2日の米株式相場は反落。商品価格の下げに連れて素材株が下落した。主な株価指数を最高値に押し上げた最近の上昇基調を見直す動きも広がった。

  前日に2007年以来の高水準を付けた銀行株が、この日は下げの中心となった。

  S&P500種株価指数は前日比0.6%下落して2381.92で終了。ダウ工業株30種平均は112.58ドル(0.5%)安の21002.97ドルで終えた。

  S&P500種のセクター別では金融が1.5%下落し、1月17日以来の大幅安となった。資本財株は1%下落。

  素材は1.1%下げた。ブルームバーグ商品指数は1.5%低下。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は6%低下し、12を下回った。下げは2日連続。

  金利先物市場が織り込む3月利上げの確率は88%と、前週末の40%から上昇。数人の金融当局者が利上げに前向きな姿勢を示したことで、利上げ観測が強まった。

  CMCマーケッツ(ロンドン)のアナリスト、マイケル・ヒューソン氏はリポートで、「米金融当局が選択の自由を確保しておきたければ、確率を60%に押し上げるだけで十分だったはずだ。このような短期間に期待をこれほど高めたからには、行動しなかった場合に当局の信頼性が深く傷つき、市場はかなり大きく反応するだろう」と述べた。

  ブルームバーグのまとめによれば、決算発表シーズンが終わりに近づく中、決算を既に発表したS&P500種採用銘柄の約73%で利益が予想を上回り、半分余りで売上高が予想を上回っている。
  
  売上高が予想を上回ったモンスター・ビバレッジは16%上昇。売上高見通しがアナリスト予想を上回った半導体メーカー、ブロードコムは2.9%高。

  朝方発表された先週の米週間失業保険申請件数は、約44年ぶりの低水準だった。
原題:U.S. Stocks Retreat From Highs After European Shares Close Mixed(抜粋)
Rate Bets Boost Dollar as Stocks Slip From Records: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:4日続落、市場は3月利上げをほぼ完全に織り込む

  2日の米国債は4日続落。ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)理事の1日夜の発言を受けて市場は連邦公開市場委員会(FOMC)による3月15日の利上げ発表をほぼ完全に織り込んでいる。ブレイナード理事は「前進が続くと想定すると、緩和の解除をさらに進め、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」と述べた。

  政策金利の変動に敏感な2年債利回りは一時1.336%と、2009年以来の高水準に上昇した。今週はニューヨーク連銀のダドリー総裁やサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁の発言で利回りが押し上げられた。モルガン・スタンレーやクレディ・スイス、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルなどは利上げ見通しを修正し、政策金利が今月引き上げられるとみている。

  パウエルFRB理事は2日、CNBCのインタビューで、3月利上げは協議の対象で、年内3回の利上げは適切なようだと発言した。

  モルガン・スタンレーとクレディ・スイス、ノムラは3月利上げのほか年内2度の利上げを予想している。

  オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によると、3月利上げを予想する確率は80%近くに達しており、別のデータでは90%近い。

  イエレンFRB議長とフィッシャー副議長は3日に講演が予定されている。独立ストラテジストのマーティン・ミッチェル氏は「複数の金融政策当局者が発言を通して市場に準備を促した。市場参加者は同様の発言を正副議長からも望んでいる」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上げて1.31%。10年債利回りは3bp上げて2.48%。
原題:Treasuries Extend Declines as March Hike Almost Fully Priced In(抜粋)

◎NY金:続落、今月の米利上げ確率急上昇で売り

  2日のニューヨーク金先物相場は続落し、2カ月ぶりの大幅安となった。フェデラルファンド(FF)金利先物市場に織り込まれた3月の米利上げ確率が前日の80%から90%に上昇したことが背景。

  先週の米週間失業保険申請件数が約44年ぶりの低水準となり、米利上げの論拠が強まった。
ブレイナードFRB理事は1日、米経済が完全雇用に近づいており、インフレが政策目標達成に向かっていることから、利上げは「すぐに」適切になりそうだと発言。

  「ここまで利上げが近いという現実がドルを押し上げ、銅や金などの金属相場への下押し圧力になっている」-RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア・マーケット・ストラテジスト、ボブ・ヘイバーコーン氏。

  金先物4月限は1.4%安の1230.90オンスで終了;日中の下げ幅は12月15日以降で最大。
原題:Gold, Copper Slip on Soaring Odds of U.S. Rate Hike This Month(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、3週ぶり安値-米在庫が減産効果を相殺

  2日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落。テクニカルな支持線を割り込み、約3週間ぶりの安値で引けた。サウジアラビアの主導で石油輸出国機構(OPEC)が減産を実行しているものの、過去最高水準に積み上がった米国の在庫でその効果が弱まると懸念されている。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話取材に対し、「米在庫は記録的水準にある。無視できるはずがない」と指摘。「レンジ取引の中で、価格はその下限にずるずると下がっていった」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比1.22ドル(2.27%)安い1バレル=52.61ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.28ドル(2.3%)下げて55.08ドル。
原題:Oil Falls to Three-Week Low as Record U.S. Supply Outweighs OPEC(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、14カ月ぶり高値付近保つ-ロシュなど製薬高い

  2日の欧州株式相場はほぼ変わらず。指標のストックス欧州600指数は前日に昨年11月の米大統領選以降で最大の上げを演じていた。

  ストックス600指数は375.61で終了。0.1%未満の下落だった。前日は米利上げ観測の高まりで世界の景気に対する楽観が強まったことを背景に、銀行株と鉱業株が上げを主導して同指数は1年2カ月ぶりの高値に達していた。

  この日の取引では製薬株が上昇。スイスのロシュ・ホールディングは6.5%値上がり。新たな乳がん治療薬「パージェタ」が患者を対象とした第3相試験で有効性を証明したと明らかにした。公益事業株も高く、フランスのエネルギー企業エンジーが8.2%高となった。

  一方、鉱業株が1%安と、業種別で最もきつい値下がり。前日はほぼ3週間ぶりの大幅上昇だった。
原題:European Stocks Hold Steady as Traders Weigh Fed Hike Prospects(抜粋)

◎欧州債:ドイツ長期債が下落-利回り曲線のスティープ化続く

  2日の欧州債市場ではドイツ長期債が下落。同国債の利回り曲線のスティープ化が続ている。

  長期債入札を控えて、フランス国債の利回り曲線も急激にスティープ化したが、力強い需要が確認されたことで買い戻された。ドイツ短期債は安定化。利益確定の動きから前日まで3日続落していた。

原題:German Bonds Drop as OATs Bounce; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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