債券上昇、日銀オペで好需給確認-金利上昇抑制姿勢変わらずとの声も

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  • 25年超オペ減額あったがそれで売られるということもない-岡三証
  • 30年債利回り0.9%に近づくと買い入りやすい-マスミューチュアル

債券相場は上昇。日本銀行が実施した長期国債買い入れで残存期間25年超が減額されたことでいったん売られた後、オペ結果から需給の引き締まりが示されたことを受けて買いが優勢となった。

  3日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比1銭安の150円50銭で開始した。午後に入ると水準を切り上げ、一時150円62銭まで上昇。結局9銭高の150円60銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「25年超のオペ減額はあったが、それで売られるということもない。日銀は30年や40年は関係ないという姿勢かもしれない。あまり関与せず、スティープ化しても、あえて金利上昇を抑えないということか。10年ゾーンはターゲットなのでオペを増額したままで、金利上昇を抑える姿勢に変わりはない」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.085%で開始し、その後0.075%まで下げた。新発20年物159回債利回りは一時0.5bp高い0.68%に売られた後、0.65%まで低下。新発30年物53回債利回りも0.5bp高い0.87%を付けた後、0.85%に下げている。

  岡三証の鈴木氏は、「20年ゾーンまで抑えていれば、30年や40年が勝手に上昇していくこともないとみているのではないか。利回りが上昇していくような需給環境でもない。中期はオペを減額したが利回りが下がっている」と説明。「残存20年までは来年度から発行が減るので黙っていても需給は締まっていく。30年、40年だけ需給が崩れて利回りが大きく上がることもないだろう。日銀は需給を見ながらオペを調整していけば良い」と述べた。 

日銀買い入れオペ

日本銀行本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日銀が実施した長期国債買い入れオペでは、残存期間「25年超」の買い入れ額が1000億円と前回から200億円の減額となった。「5年超10年以下」が4500億円、「10年超25年以下」が2000億円と、ともに前回と同額。

  オペ結果によると、3本とも応札倍率が前回から低下し、足元の需給の引き締まりが示された。

日銀国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、オペについて、「残存5年超10年以下は4500億円からの減額があってもおかしくないとみていた。一方、25年超が200億円減って1000億円になったのは想定範囲内だ」と分析。「30年ゾーンには銀行勢が出てきていないので引き続き軟調だが、償還再投資の需要もあるので、0.9%に近づくと買いが入りやすい。スティープ化のバイアスがかかりやすいが、それほど崩れることはないだろう」と述べた。

米利上げ観測

  2日の米国債相場は4日続落。米10年債利回りは前日比3bp上昇の2.48%程度で引けた。2年債利回りは一時1.336%と2009年以来の高水準に達した。ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)理事の1日夜の発言を受けて、市場は連邦公開市場委員会(FOMC)による3月15日の利上げ発表をほぼ完全に織り込んでいる。

  米国時間3日には、イエレンFRB議長とフィッシャーFRB副議長がそれぞれ講演を予定している。三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、「FRB高官から利上げをほのめかす発言が続いている中、来週には米雇用統計を控えて警戒感は高まりそう」と指摘。ただ、「米10年債利回り2.5%乗せが一時的だったように、連続利上げが見えない限り、1回の利上げでは米金利の上昇も限定的かもしれない」と述べた。

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