身元不明トレーダーの資産凍結-フォートレス株で4億円の違法利益か

  • 「非常に疑わしい取引」が海外の口座を通じて行われたとSEC
  • フォートレス株式と強気オプションの取引が買収発表前に急増

米プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社米フォートレス・インベストメント・グループソフトバンクグループが共同で買収すると2月に発表する前の段階で、身元不明の複数のトレーダーが株式とデリバティブ(金融派生商品)に投資し、360万ドル(約4億1000万円)余りの違法な利益を得ていた疑いがあることが明らかになった。

  米証券取引委員会(SEC)はニュージャージー州の連邦裁判所に提出した文書で、これらのトレーダーは米国以外の口座を利用した海外投資家と考えられると説明し、トレーダーの資産を凍結する緊急の裁判所命令を得たことを明らかにした。

  SECは2月28日の発表資料で、シンガポールのメイバンク・キム・エン証券の口座を通じて、フォートレスの株式95万株の購入に関わる「非常に疑わしい取引」にこれらのトレーダーが関与したと指摘した。株式は2月14日に1株5.92-6.35ドルで購入されたという。

  14日の取引終了後、ソフトバンクはフォートレスを1株8.08ドル、総額約33億ドルで買収する計画を発表。これに先立ち、フォートレスの株式と強気オプションの取引が数カ月ぶりの高水準に急増していた。

  SECは資産凍結について、「取引をめぐる調査が続けられる過程で、口座から利益が移転されることがないよう確実を期す」ことが目的だと発表資料で説明した。SECが裁判所に提出した文書によれば、ロンドンに拠点を置くR・J・オブライエンからフォートレスの株式約100万株に連動するデリバティブを2月10-14日に購入した複数のトレーダーも資産凍結の対象に含まれる。

  マラヤン・バンキング(メイバンク)は「この件を調査する関係当局に全面的に協力しており、メイバンク・キム・エンやその社員がフォートレス・インベストメント・グループの株式に関係する米連邦地裁の訴訟の当事者でないことをはっきりさせたいと望む」とコメントした。R・J・オブライエンの広報担当者に取材を試みたが、これまでのところ連絡は取れていない。

   
原題:Mystery Traders Said to Make Millions Illegally on Fortress Deal(抜粋)

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