中国LGFVの資金繰りに新たなリスク-ドル建て債発行が急拡大

  • 昨年のドル建て債発行額は過去最大の123億ドル
  • LGFVによるドル建て債発行、17年は20-30%増と見込む-S&P

中国の地方政府が抱える資金繰り問題が過去のものとなったように見えた矢先に、新たなリスクが迫りつつある。

  地方政府の建設プロジェクトで資金調達を担う事業体である地方融資平台(LGFV)は、共産党前指導部の総力を挙げた景気対策で肥大化したが、後を継いだ習近平指導部が主に債務スワップを通じて着実に対処してきた。そのLGFVが今度はドル建て債券を起債しつつある。

  ドル建て債の発行自体はまだ小さいものの、急拡大している。昨年の同債券の発行額は過去最大の123億ドル(約1兆4000億円)。2017年はさらに伸びると予想されており、中国最大のドル建て債発行体の座をめぐり、LGFVが不動産開発会社と争うようになっている。

  ここで明らかな問題がある。LGFVは通常、債務返済に充てるドル建て収入を持たない。人民元の下落が続けば、返済リスクも高まる。

  S&Pグローバル・レーティングの企業格付け担当マネジングディレクター、クリストファー・リー氏(香港在勤)は、「償還期限を迎える際に借り換えるという計画はあまりにも楽観的かもしれない」と指摘。「市場のボラティリティー(変動性)が高まる、あるいはドルのレートが上昇する、またはクレジットイベントが予期せず発生すれば、こうした資金調達手段はいつでも途絶える可能性がある」と説明した。

  S&Pは、LGFVによるドル建て債発行が17年に20-30%増えると見込んでいる。リー氏は「こうしたドル建て債の年限は3年が中心。実際に試されるのはドル建て債発行の第1波が償還を迎える18年だろう」と述べた。

原題:New Risks Loom for China Local Debt, This Time in Dollar Bonds(抜粋)

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