北京市内の歩道に黄色とオレンジ色の自転車が並んでいるのが最近、目につくようになった。これらの自転車こそ、ハイテク業界で最も奇妙で華やかな争いに登場している新兵器だ。

  黄色い自転車を街に送り出している現地企業のofo(共享単車)は4億5000万ドル(約510億円)を調達し、企業価値10億ドル超との評価を得たばかりだ。オレンジ色の自転車を提供するモバイク(摩拜単車)は1カ月前に3億ドルを調達した。自転車シェアリング市場では、この2社のほかブルーゴーゴーやフォーエバーなども競い合う。

上海で自転車を借りる際に用いるofoの携帯電話アプリ
上海で自転車を借りる際に用いるofoの携帯電話アプリ
Photographer: Imaginechina

  この市場ではあまりにも競争が激しく、各社とも週の数日においては利用料金をすでに格安の1元(約17円)よりさらに引き下げたり、無料としたりするなどの作戦に出るようになった。

  上海のコンサルティング会社、チャイナ・スキニーを創業したマーク・タナー氏は「シェアリングサービスの大きなインターネット会社を所有することが、あたかもトロフィーのように捉えられている。ビジネスの観点から見れば全く意味を成さないのだが」と話す。

  現時点では、これが稼げるビジネスになるかどうかはまだ分からない。収益性を巡る不安があるにもかかわらず、各社とも規模拡大を急ぐ中で多額の販促費用を払ったり、値下げしたりしている。そしてこの競争は一層白熱する可能性がある。

  ベーシックなシェアリングサービスを提供し大学構内で忠実なファンを得ているofoは、ロシアのDSTや配車サービスの滴滴出行といった影響力のある企業から資金援助を受けた。

  中国の40近い都市で事業展開するofo、そして9以上の都市で展開するモバイクの両社は、欧州市場に注目している。モバイクは年内のシンガポール市場参入も狙う。

  タナー氏は、自転車シェアリング業界は「他の多くの機会につながるプラットフォームだと自らを位置付けている」とし、「それに代わる投資機会が中国にないことの表れとも言える」と語っている。

原題:One Startup Builds $1 Billion Business Out of 15-Cent Bike Rides(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE