トランプ氏、NATOに防衛費「入ってきている」-実はまだわずか

  • 大統領演説中のアドリブ、NATO加盟国の防衛予算増額の動き反映
  • 「防衛支出に対する義務がさらに果たされると期待」-NSC報道官

トランプ米大統領は2月28日夜の議会演説で、北大西洋条約機構(NATO)加盟国から軍事同盟を支える「資金が入ってきている」と述べ、自らの国際的課題の重要な要素の一つで成功したと宣言したが、側近は内容の説明に追われている。

  大統領は演説で、政権の「非常に力強く率直な議論」により、NATO加盟国に防衛支出を増加させることに成功していると述べた。そこは予定原稿から逸脱した数少ない部分で、大統領は「実は資金が入ってきている。素晴らしい」と付け加えていた。

  だがそう述べるにはまだ早い。資金が入っているというのは、NATO加盟28カ国の厳しい防衛予算の現実とは食い違うようだ。トランプ大統領の複数側近は1日、大統領が述べたほど直ちにではないものの、事態は進展していると釈明した。

  「(とりわけ)大統領や副大統領、国防長官が訴えてきたことに対する加盟国の反応は極めて前向きだ」と、国家安全保障会議(NSC)の報道官、マイケル・アントン氏は1日、電子メールに記した。「今後の各国の予算編成を通じて防衛支出に対する義務がさらに果たされると期待している」という。

応分支出をしている?

  特に大統領が発言の際に念頭に置いていたのはラトビアとリトアニア、ルーマニアだと、ホワイトハウス高官は匿名で述べた。これら3カ国は国内総生産(GDP)の2%分の防衛費を支出するというNATOの目標に到達する計画を立てているという。

  トランプ氏は選挙期間中にNATOについて繰り返し「時代遅れだ」と述べており、米国以外の加盟国が応分の防衛費を負担しない限り、加盟国が攻撃にあった際に米国が防衛義務を果たさない可能性があると警告していた。

  NATO加盟国は2014年、GDPの2%に相当する防衛予算計上の目標を定めた。近年は防衛支出を拡大させている国も出ているが2%目標に到達している国は少なく、昨年は全加盟国中、米国、英国、エストニア、ポーランド、ギリシャのみだった。

原題:Trump Says Money ‘Pouring’ Into NATO But So Far Barely a Trickle(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE