債券先物が上昇、10年入札無難通過で-日銀オペ警戒で超長期債は安い

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  • 10年債、日銀コミットで他セクターに比べ買いやすい-メリル日本証
  • 超長期債、日銀オペへの疑念で売り圧力-パインブリッジ

債券市場では先物相場が上昇。3月の米利上げ観測の強まりを背景に売りが先行した後、10年利付国債入札を波乱なく終えたことから買い優勢の展開となった。一方、超長期ゾーンは日本銀行が3日予定している国債買い入れオペで減額されるとの警戒感から軟調に推移した。

  2日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比10銭安の150円37銭で取引を開始し、一時は150円33銭と4営業日ぶりの安値を付けた。午後に入るとプラスに転じ、150円54銭まで上昇。結局4銭高の150円51銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、10年債入札について、「無難な結果だった」とし、「10年に限って言えば、日銀が完全にコミットする姿勢を示しているので他のセクターに比べて買いやすさはある」と指摘。一方、「米国の3月利上げが急速に織り込まれてきたことで、全般的にやや買いづらくなっている面もある」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)高い0.065%で寄り付き、一時は0.07%と2月24日以来の水準まで売られた。その後は0.065%に戻した。

10年債入札

  財務省がこの日に実施した10年利付国債(346回債、表面利率0.1%)の価格競争入札の結果は、最低落札価格が100円13銭と、市場予想の100円14銭をやや下回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.74倍と、前回の3.62倍を上回った。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は4銭と前回の5銭から縮小した。

  1日の米国債相場は続落。米10年債利回りは6bp上昇の2.45%となった。ダドリー・ニューヨーク連銀総裁、ウィリアム・サンフランシスコ連銀総裁の発言を手掛かりに売られた前日の地合を引き継いだ。一方、米株式市場ではトランプ大統領の議会演説を通過し、具体策には欠けるものの冷静な論調が好感されてダウ工業株30種平均が初の2万1000ドル台に乗せた。

オペ警戒で超長期債軟調

  この日は超長期債が軟調。新発20年物159回債利回りは3bp高い0.68%、新発30年物53回債利回りは4bp高い0.875%、新発40年物の9回債利回りは4bp高い1.03%と、いずれも約1週間ぶりの水準まで上昇した。

日本銀行本店

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「米国の3月利上げ観測に加えて、明日のオペで残存期間25年超の買い入れが減額になる可能性があり、日銀オペの疑念から超長期債が売られている」と説明。ただ、「30年債利回りが0.9%に接近する中で、あえて減らすかは疑問で、過剰反応といった感がある」と言う。 

  日銀は3日の金融調節で残存期間「5年超10年以下」、「10年超」の二つのゾーンを対象とする国債買い入れを実施する。「10年超」については、10年超25年以下と25年超に細分化して同時に行う可能性がある。先月末に発表した当面の買い入れ運営方針で予告した。25年超に関しては、1回の買い入れ額のレンジが500億~1500億円で中間値が1000億円と、前回の買い入れ額1200億円を下回っている。 

オペ実施日公表に関する記事はこちらをご覧下さい。

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