日本株3日続伸、TOPIXは昨年来高値-米金利高で金融、素材上げ

更新日時
  • FRBのタカ派発言続き利上げ確率が上昇、ISM統計も良好
  • 1ドル=114円台へドル高・円安進む、企業業績期待が再燃

2日の東京株式相場は3日続伸し、TOPIXは昨年来高値を更新した。米国の早期利上げ観測の高まりで銀行や保険など金融株が買われ、米景況感の改善やインフラ投資期待、為替の円安進行を手掛かりに電機や機械など輸出株、非鉄金属や鉄鋼など素材株も高い。

  TOPIXの終値は前日比11.60ポイント(0.7%)高の1564.69、日経平均株価は171円26銭(0.9%)高の1万9564円80銭。TOPIXは2015年12月17日以来、およそ1年2カ月ぶりの高値となった。

  シティグループ・グローバル・マーケッツ・アジアの投資ストラテジスト、ケン・ペン氏(香港在勤)は「FRBはマーケットを利上げで驚かさないよう、準備をしている。利上げ確率が80%となった今、条件は整った」と指摘。前日の海外金融市場に影響を与えたトランプ米大統領の演説も、「詳細はなかったが、話し方は驚きだった。政策を実行するために動いてくるという自信を持つことができた」と言う。

東証外観

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  ダラス連銀のカプラン総裁は1日の講演で、米経済が政策金利の上昇を受け入れるだけ十分強く、経済成長を維持するためにも利上げを支持すると発言。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、「追加的な緩和を解除し、緩やかな道筋をたどり続けることがすぐに適切になりそうだ」と述べた。

  米供給管理協会(ISM)が1日に発表した2月の製造業総合景況指数は57.7と、2014年8月以来の高水準となった。1日の米国債市場は、早期利上げ観測の高まりから10年債利回りが2.45%と6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇。市場が織り込む3月の米利上げ確率は2月28日の52%から80%へ上昇した。トランプ米大統領の議会演説は詳細の説明を欠いたが、冷静な論調が好感され、同日の米ダウ工業株30種平均は300ドルを超す大幅高。

  為替市場ではドル高・円安が進み、きょうは一時1ドル=114円10銭台と前日の日本株終値時点113円44銭に対し円安水準で推移した。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、長期金利の上昇局面は「米国や世界の景況感が良好で為替の円安圧力がかかるという点から、日本企業にとってハッピー」とみる。

  金融や景気敏感セクターなど内外需業種が幅広く上げたことで、TOPIXと日経平均はチャート分析上、上向きの各移動平均線を上回りながら年初からのもちあいを放れた。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「日本株は新たな上昇相場が始まったとみていい」と分析。一本調子とはいかないが、日経平均は3月末に2万円超えの可能性があると予想した。

  もっとも、午後の取引では海外長期投資家からの売りも出て、日経平均は取引時間中の昨年来高値を更新したが、終値では1月4日の高値1万9594円を抜け切れなかった。シティのペン氏は、トランプ米政権に対し「まだ予算の前とあって少しだけ用心が必要。話は十分聞いたため、あとは数字が欲しい」としている。

  東証1部33業種は非鉄や証券・商品先物取引、ガラス・土石製品、保険、その他金融、鉄鋼、銀行、機械、電機など29業種が上昇。その他製品、パルプ・紙、サービス、鉱業の4業種は下落。売買代金上位では、三菱UFJフィナンシャル・グループや第一生命ホールディングス、三井金属、東京エレクトロンが買われ、メリルリンチ日本証券が目標株価を上げたロームは急伸。半面、16年12月期の決算発表を再延期した昭和電工は大幅安。任天堂や楽天も下げた。東証1部の売買高は22億1038万株、売買代金は2兆5329億円。値上がり銘柄数は1457、値下がりは421。

市場が織り込む3月の米利上げ確率の推移

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