欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが上げ縮める-市場はFRB正副議長の講演に注目

  ニューヨーク時間1日の外国為替市場ではドルが上げを縮める展開となった。一時は、世界的に成長が加速し米金利上昇への道筋が整うとの見方が広がり、ドルは大きく上げる場面があったが、その後勢いを失った。市場の注目は3日に予定されている米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長、フィッシャー副議長の講演に移っている。

  ドルは主要10通貨の過半数に対して上げたが、上昇の度合いは通貨によってまちまち。最も上げたのは金利に敏感な対円相場で、一時は前日の安値から2%上げた。一方で対ユーロでの上げは小幅なものにとどまった。この日は、米10年債利回りの上昇が2.4688%で止まったことも手掛かりに、ドルは上昇の勢いを弱めた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。ドルは対円で0.9%高い1ドル=113円73銭。一時は114円05銭を付けた。ユーロはドルに対して0.3%下げて1ユーロ=1.0547ドル。一時は今週の安値となる1.0514ドルを付けた。

  トレーダーの注目は、利上げ見通しをめぐるイエレン議長、フィッシャー副議長の見解に移りつつある。政策当局者による最近のタカ派的な発言を受けて、市場での利上げ確率はこのところ上昇している。

  午前中は米国債利回り上昇のほか、トランプ大統領の議会演説に反応した世界的な株高にもドルは支えられた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、経済は全国的に緩慢、ないし緩やかなペースで拡大し、労働市場は一段と引き締まった。 一方で賃金の上昇やインフレに顕著な加速は見られなかった。
原題:Dollar Pares Gains as Momentum Slows Near Mid-February Highs(抜粋)
Dow Passes 21,000, Dollar Jumps as Rate Hike Looms: Markets Wrap(抜粋)
Fed Says U.S. Growing Modestly With Subdued Inflation Signs (1)

◎米国株:ダウ平均が初の2万1000ドル台-冷静な大統領演説を好感

  1日の米株式相場は反発。主な株価指数は最高値を更新した。トランプ大統領の前日の議会演説は詳細に欠けるものの、冷静な論調が好感され買いが入った。米金融当局者が早ければ今月の利上げの可能性を示唆したことも、銀行株への買いを誘った。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は2月28日、引き締めの論拠は過去数カ月で「一段と説得力のあるもの」になったと指摘。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利上げを「真剣に協議」すると見込まれると語った。

  S&P500種株価指数は前日比1.4%上昇して2395.96と最高値を更新。大統領選以降で最大の上げとなった。ダウ工業株30種平均は303.31ドル(1.5%)高の21115.55ドルで終えた。ラッセル2000指数は1.9%高。ナスダック総合指数は1.4%上昇し、最高値を記録した。

  ブルームバーグのまとめによれば、米証券取引所全体の出来高は約82億株と、昨年12月16日以来の大商いとなった。

  S&P500種は昨年11月8日の大統領選以降、12%上昇している。これはクリントン大統領が再選を果たした1996年の選挙(13%上昇)以降で最大の上げ。

  S&P500種のセクター別では金融がこの日2.8%上昇し、昨年11月10日以来の大幅高。このうち銀行は3.2%上昇し、構成する全17銘柄が上げた。資本財やエネルギーも高い。商品相場が続伸したため、素材も上げた。

  個別の銘柄ではロウズが9.5%上昇。住宅関連商品の高い需要を背景に、好決算を発表した。

  フェデラルファンド金利先物の動向によると、3月の利上げ確率は80%となっている。前週末の時点では40%だった。

  ブルームバーグのまとめによれば、決算発表シーズンが終わりに近づく中、S&P500種採用銘柄の約4分の3で利益が予想を上回り、半分余りで売上高が予想を上回っている。
  
  1月の米個人消費支出(PCE)は前月比で増加したものの、市場予想を下回る伸びだった。価格上昇で消費者の財布のひもが固くなっていることが示唆された。
原題:U.S. Equities Set Records on Heaviest Volume So Far This Year(抜粋)
Dow Passes 21,000, Dollar Jumps as Rate Hike Looms: Markets Wrap

◎米国債:続落、2年債利回り2009年来の高水準つける

  1日の米国債は続落。ダドリー・ニューヨーク連銀総裁、ウィリアム・サンフランシスコ連銀総裁の発言を手掛かりに売られた前日の地合を引き継いだ。

  ニューヨーク時間午後5現在、2年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇して1.28%。一時は1.304%と、日中ベースで2009年以来の高水準に上げた。長期債利回りは直近のレンジ内で推移しており、年末までの利上げ見通しにほぼ変化がないことが示された。

  10年債と30年債の利回りは2月22日以来、初めて50日移動平均を上回った。この日10年債利回りは6bp上昇して2.45%。30年債は3.06%と、3%を超えた。

  2月24日には2.312%まで下げた10年債利回りが上昇し、ストラテジストは1月26日以降超えられない2.50%の節目を上抜けるかどうかを見極めようとしている。BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、アーロン・コーリ氏はリポートでその水準を超えると「テーマが変わるだろう」と述べた。  

  この日発表された経済統計への米国債の反応は限定的だった。1月の個人所得・支出はほぼ市場予想に一致したが、2月の米製造業活動は2014年8月以来の速いペースで拡大した。
原題:Treasuries Tumble, Driving Two-Year Yield to Highest Since 2009(抜粋)

◎NY金:下落、米利上げ期待の高まりを材料視

  1日のニューヨーク金先物相場は下落。フェデラルファンド(FF)金利先物市場に織り込まれた3月の米利上げ確率が1日は80%に達し、前日の52%、先週の34%から急上昇したことが意識された。
  オイゲン・ワインベルク氏を含むコメルツ銀行のアナリストは1日付のリポートで、金価格の下落は「ドル相場の上昇と、米国で利上げ期待がかなり高まったことが背景だ」と説明。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が3日の講演で早期の利上げを示唆した場合、貴金属相場はさらなる下落圧力に押される可能性があると指摘した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.3%安の1オンス=1250.00ドルで終了。

  銀先物とパラジウム先物は上昇したが、プラチナ先物は下落した。
原題:Gold Bulls Get a Wake Up Call as U.S. Rate-Hike Odds Surge(抜粋)

◎NY原油:下落、米在庫が過去最高水準-減産効果を相殺

  1日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が下落。米エネルギー情報局(EIA)統計で米在庫が過去最高水準に積み上がったことが明らかになり、石油輸出国機構(OPEC)減産による効果が薄れるとの見方が広がった。

  ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、「市場はまだ、OPECの減産と米国の膨大な在庫という現実の間で苦しんでいる」と指摘。「そろそろ米在庫が減少し始めないと、市場はやっかいなことになる」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比18セント(0.33%)安い1バレル=53.83ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント5月限は15セント(0.3%)下げて56.36ドル。
原題:Oil Falls as Record U.S. Crude Supplies Offset OPEC Output Cuts(抜粋)

◎欧州株:上昇、米利上げ観測で銀行株高い-英FTSEは最高値更新

  1日の欧州株式相場は米大統領選以降で最大の上げを演じた。米当局が3月に利上げするとの観測の高まりで銀行株が買われたほか、中国製造業の堅調な経済指標を手掛かりに鉱業株が上げるなど、幅広い業種で株価が上昇した。

  指標のストックス欧州600指数は前日比1.5%高の375.69で終了。業種別指数の19指数全てが上げた。米株価指数が過去最高値を更新したことを受け、ストックス600指数も午後に上げ幅を拡大した。

  英国ではFTSE100指数とFTSE250指数がいずれも過去最高値を更新した。ドイツのDAX指数は約2%上げ、2015年4月以降で初めて1万2000を超えて引けた。

  米金融当局者のうち、特に発言が注目を集める連銀総裁2人が2月28日、早ければ3月にも金融引き締めに踏み切ることに一段と強い意欲を示唆した。これを受けて今月の米利上げ確率は82%と、前週末のほぼ倍の水準に高まった。
原題:European Stocks Surge on Fed Hike Bets With FTSE 100 at a Record(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、米利上げ観測で-ECB購入期待でギリシャ債上昇

  1日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。米当局者が3月利上げを示唆したことを受けて米国債が下げ、これに追随した。ドイツでインフレが加速したことや株高も重しとなった。

  ドイツ2年債が約1年ぶりの大きな下げ。米金融当局者のうち、特に発言が注目を集める連銀総裁2人が2月28日、早ければ3月にも金融引き締めに踏み切ることに一段と強い意欲を示した。先物動向に基づく3月の米利上げ確率は約80%と、27日の50%から大幅上昇した。

  ドイツ2年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇のマイナス0.82%。仏大統領選についての世論調査でルペン国民戦線(FN)党首の支持率が低下したためフランス債の下げ幅は比較的小さく、両国債のスプレッド(利回り格差)は縮小した。

  ドイツ10年債利回りも0.29%と、8bp上昇。3営業日の上げ幅は11bpとなった。この日発表された2月の独インフレ率は2.2%と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の2.1%を上回る伸びとなった。

  一方、ギリシャ国債は買われ、2年債利回りは1カ月ぶりの低水準を付けた。欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラムの対象基準が緩和され、購入対象に含まれるようになるとの観測が強まったためだ。

  ギリシャ紙カティメリニが匿名の関係者の話として報じたところによれば、メルケル独首相はギリシャが新たな財政措置を承認すれば、ECBによる国債購入に同国債を含める方向で基準を緩和する用意がある。ただ、ECB政策委員会は独立しており、域内の政治指導者には政策変更を要請する権限がないため、こうした措置にすぐつながる可能性は低い。

  ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください。
原題:German Bonds Take Cue From Treasuries as Two-Year Yields Surge(抜粋)
Greek Bonds Rise on Report of Potential Move Toward QE Inclusion(抜粋)
Bunds Slide as Treasuries Set Tone; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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