米銀JPモルガン・チェースでは、法律の専門家チームがかつて何千時間も費やした金融取引の解析を今や人工知能(AI)技術を応用した「学習する機械」が行っている。

  JPモルガンでは「コントラクト・インテリジェンス(COIN)」と呼ばれるプログラムが昨年6月に稼働を開始。それ以前は商業融資の契約内容を解析する退屈でつまらない仕事に法律専門家や融資担当者が年間36万時間を費やしてきたが、COINのソフトウエアなら数秒で検証を終え、ミスも少なく休暇も申請しない。

  同行はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)やカストディー(資産管理)契約といった別の種類の複雑な法律文書にCOINの技術を活用することも計画している。将来は規制の解析やコーポレートコミュニケーションの分析に役立てる可能性もあるという。

  新たなプライベート・クラウドネットワークとマシンラーニング(機械学習)への投資で可能になったCOINは、JPモルガンにとってほんの始まりにすぎない。経費とリスクを抑制し、新たな収入源を見つける狙いから同行は膨大に蓄積されるビッグデータやロボット工学、クラウドインフラを専門に扱うチームの技術拠点を最近設立した。

  1月から利用が始まった「Xコネクト」という別のプログラムは、行員の電子メールを解析し、見込み客との関係が最も近く、紹介の便宜を図ってもらえる同僚を見つける支援を行っている。

  JPモルガンのマット・ゼ ームス最高執行責任者(COO)は「われわれの取り組みは現実に成果を挙げつつある。これは絵に描いた餅のような代物ではない」と話している。

原題:JPMorgan Marshals an Army of Developers to Automate Finance (1)(抜粋)

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