独アリアンツの主任経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏は、金融政策当局者に金融市場の下支えを期待する投資家に対し、トランプ米大統領が同様の安定をもたらすと想定することには慎重になる必要があるとの見方を示した。

  エラリアン氏は28日にブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで、「これまでは中央銀行プットがあった。市場は中銀プットを好み、理解している。なぜなら、政策に関して言えば中銀の方が比較的、自主性があるからだ」と指摘。「もしわれわれが本当に大統領プットにシフトするなら、状況は極めて異なる。トランプ大統領には議会が必要なため、政治が一段と重要になってくる」と述べた。

  トランプ大統領は28日夜に上下両院合同本会議での初の演説を予定している。ウォール街では税制や歳出の計画をめぐるここ数カ月の入り交じったシグナルについて明確化を求める声が上がっている。一方で投資家は大統領のアプローチにこれまでのところ楽観的で、株式相場は最高値を更新している。

  ブルームバーグ・ビューのコラムニストも務めるエラリアン氏は、トランプ大統領の演説は「われわれが想定する内容を考えれば、極めて重要だろう」と述べ、「市場は税制改革案やインフラ、規制緩和のアプローチを再確認したいと考えている」と指摘。保護主義者と受け止められるような発言をトランプ氏が避けることも投資家は望むだろうと付け加えた。

  中銀「プット」は、株式相場が大きく急落しても米連邦準備制度の緩和策がそのダメージを抑制して投資家を守るという考え方。トランプ大統領が規制緩和や減税、財政出動による景気刺激策に重点を置く姿勢もこれまでのところ、中銀プットと同レベルの自信を市場に与えている。
  
原題:El-Erian Says ‘Presidential Put’ Not as Reliable as Central Bank(抜粋)

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