多くのキッチン家電には熱心なファンがいるが、全自動圧力調理器「インスタントポット」ほど急速に熱狂的人気が広がったケースは珍しい。

  インスタントポットは実際には2010年頃から販売されていたものの、米アマゾン・ドット・コムが昨年7月に実施した「プライム」会員向けセール「プライムデー」で予想外の大ヒットとなった後、何カ月にもわたり注目を集めてきた。 

  自宅で料理する人はそれ以降、煮る・蒸す・炒めるに加え、ヨーグルトも作れるとうたうこの調理器が手放せなくなっているようだ。フェイスブックにはインスタントポット専用の40万人のコミュニティーグループがあり、メンバーは成功例の投稿やレシピの交換ができるほか、「IP」(メンバーらはこの製品をこう呼ぶ)がいかに人生を変えたかを称賛することもできる。

  数々の事故を起こした実家の圧力鍋に対する恐怖心に立ち向かい、私はインスタントポットを試してみることを決心した。私は丸一日を費やして、リゾットのような標準的なレシピからチーズケーキなどレシピ帳に載っていない料理まで作り、その実力が評判通りなのかチェックした。

パン
パン
Illustration: Tiffany Hale/Bloomberg

実験1:パン

  最初の挑戦として、私は上級者向けのパンを作ってみることにした。私は「ヒップ・プレッシャー・クッキング」というサイトで、柔らかいパンをたった20分で作れるというレシピを見つけた。作り方は簡単だった。4つの材料(小麦粉、塩、ベーキングパウダー、ヨーグルト)で生地を作り、それを小さい容器に入れ、蒸し機能を使って調理する。だが、この結果は全くの失敗だった。20分経っても、生地は完全に生のままだった。

チーズケーキ
チーズケーキ
Illustration: Tiffany Hale/Bloomberg

実験2:チーズケーキ

  最初の失敗の後、気分を和らげるために、私はニューヨーク・スタイルのチーズケーキに挑戦した。レシピはパンと同じ蒸すという原則を使っていたため、私はかなり懐疑的だった。できあがったケーキを1時間冷ました後、ニューヨーク・チーズケーキのしっかりした食感に比べて軽いふわふわの食感だったことは、うれしい驚きだった。これは蒸すことと焼くことの違いだ。濃厚なチーズケーキが好きでないならインスタントポットはお勧めだが、そうでなければ使わないほうがいい。

鴨の真空料理
鴨の真空料理
Illustration: Tiffany Hale/Bloomberg

実験3:鴨の真空調理

  デザートが比較的うまくいった後、メーンコースである鴨の真空調理に移った。味付けした鴨肉を普通のジップロックに入れ、インスタントポットであらかじめ20分間保温していたお湯の中に浸し、1時間余り調理した。できあがった肉はジューシーで柔らかく、完全にピンク色だった。鴨を初めて調理したことを考えると、驚くほど感動的な出来栄えだった。

マッシュルームのリゾット
マッシュルームのリゾット
Illustration: Tiffany Hale/Bloomberg

実験4:きのこのリゾット

  インスタントポットを使って、生クリームなしでも風味豊かでまろやかなリゾットを30分未満で作れるということが、この日最高の発見となった。

バーベキュー・ポーク
バーベキュー・ポーク
Illustration: Tiffany Hale/Bloomberg

実験5:バーベキュー・プルド・ポーク

  最後の挑戦として、インスタントポットのコミュニティグループでバーベキュー・プルド・ポークのレシピを探すと、簡単なレシピの投稿が見つかった。レシピでは、豚肉に下味を付け、炒め機能を使って少し焼き色を付け、バーベキューソースを加えて1時間強調理するよう指示している。本当にこんな簡単でいいのだろうかと思ったが、答えはイエスだった。まるで一日中煮込んでいたかのように風味に深みがあった。

原題:Is the Instant Pot the Magic Cooking Solution Fans Claim It Is?(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE