28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  セメント株:太平洋セメント(5233)は前日比1.5%高の395円、住友大阪セメント(5232)は1.7%高の467円。トランプ米大統領が27日に大規模なインフラ支出を開始すると述べたことを受け、米国での投資期待が高まった。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、米大統領の28日の議会演説はインフラ関連や軍事関連中心になりそうで、インフラ関連株は恩恵期待から買われやすいと述べた。みずほ証券は27日付で太平洋セメの目標株価を420円から450円、住友大阪を440円から470円に引き上げている。

  防衛関連株:極東開発工業(7226)が6%高の1862円、石川製作所(6208)が14%高の873円など。トランプ大統領は就任後初の予算案で国防費を540億ドル増額し、他の裁量的政府予算を同額減らすことを提案すると、ホワイトハウス当局者が明らかにした。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治投資ストラテジストは、北朝鮮のミサイル発射など地政学リスクが高まる中、米国の国防予算増で日本の防衛費増加の思惑が先行する動きとの認識を示した。

  IHI(7013):3.6%高の350円。所有する豊洲地区(東京都江東区)の土地の一部譲渡など、合計で約265億円を特別利益として2017年3月期に計上する予定、と27日発表した。クレディ・スイス証券は、第4四半期に愛知工場の減損計上などのリスクは残るものの、17年3月期は最終黒字を確保する見通しで、18年3月期の復配の確度が高まった印象、との認識を示した。

  DIC(4631):3.5%高の4100円。みずほ証券は、ファインケミカルの収益拡大や円安効果を踏まえ、17年12月期営業利益予想を610億円から639億円(会社計画580億円)に上方修正した。カラーフィルター(CF)用顔料や化粧品顔料などファインケミカルに対する会社 計画は保守的とみる。目標株価は4600円から5000円に引き上げ、投資判断は「買い」を継続した。

  ミネベアミツミ(6479):2.9%高の1384円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、機械加工品の収益安定拡大とミツミ電機の経営統合効果が来期以降の業績拡大をもたらすと予想。ミツミ電の構造改革は同証予想を上回るスピードで進んでおり、18年3月期営業利益予想を509億円から544億円、19年3月期を536億円から570億円に増額した。目標株価は1450円から1700円に変更。

  ユニプレス(5949):5.2%高の2406円。野村証券は27日に目標株価を2500円から2900円に引き上げた。中国やメキシコの利益が伸びなくても、国内生産台数が高水準で推移すると予想され、日本の利益拡大が全社利益をけん引すると指摘。生産性の高い日本の高稼働は利益増につながりやすいという点は株価に織り込まれてなく、投資魅力は大きいとの見方を示した。

  アコム(8572):2.7%安の470円。クレディ・スイス証券は27日に目標株価を525円から510円に引き下げた。銀行の消費者ローンの高い伸びへの批判から自主規制が導入され、それを保証する同社などノンバンクの保証事業の伸びが鈍化するリスクが顕在化してきた、と指摘。当面の保証事業の鈍化と利息返還費用を反映し、17年3月期純利益予想を163億円から108億円(会社計画585億円)に下方修正した。投資判断は「中立」継続。

  TDK(6762):1.4%安の7640円。モルガン・スタンレーMUFG証券は27日に投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」に引き下げた。米インベンセンス買収後、同社の業績改善やセンサー関連の買収企業3社とTDK本体のセンサー事業の融合に時間を要し、今後12-18カ月間の株価の上昇余地は限定的と分析。目標株価は9100円から8100円に見直した。

  百五銀行(8368):5.8%安の472円。三菱東京UFJ銀行が保有する506万4000株、三菱UFJ信託銀行が保有する55万3000株を売り出す、と27日発表した。需要動向に応じ、引受人の三菱UFJモルガン・スタンレー証券によるオーバーアロットメントの売り出し84万2000株も行う。百五銀の株式分布状況の改善、流動性向上が目的。市場流通株式の増加による需給悪化が懸念された。

  育児関連株:育児用品のピジョン(7956)が2.5%高の3305円、紙おむつのユニ・チャーム(8113)が1%高の2525円、中国で幼児向け通信教育を行うベネッセホールディングス(9783)が1.8%高の3455円など。中国政府が第2子の出産を促すインセンティブを検討している、とチャイナ・デーリーが報じた。内藤証券投資調査部の浅井陽造部長は電話取材で、中国景気に底入れ感が出る中、中国関連ニュースに反応しやすくなっている、との見方を示した。

  ソディック(6143):5.7%高の1162円。立花証券は27日に投資判断を「アウトパフォーム」から「強いアウトパフォーム」に引き上げた。目標株価は1330円に設定。島田嘉一アナリストは、主力の放電加工機の10-12月期受注(台数ベース)が約4割増えるなど、中国でのスマートフォン高機能化で精密な日本製金型への需要が高まる中、同社は恩恵を受けていると電話取材で語った。

  メディアドゥ(3678):400円(24%)高の2065円ストップ高。電子書籍取次の出版デジタル機構(東京・千代田)を買収する、と28日午前に発表した。産業革新機構から約70%の株式を取得する。コミックを中心とするコンテンツ領域などを得意とするメディアドゥと、電子書籍コンテンツの流通を担うビジネスを展開する出版デジタル機構と補完関係を築き、シナジーを追求する。28日付の日本経済新聞朝刊で報じられていたことから、朝方から買いが集まった。

  みらかホールディングス(4544):3.7%高の5380円。野村証券は目標株価を5800円から6300円に引き上げ、投資判断「買い」を継続した。円安による臨床検査薬(IVD)事業の収益改善を織り込み、18年3月期の営業利益予想を280億円から292億円に上方修正した。

  ナカヨ(6715):5.9%安の383円。17年3月期営業利益予想を10億7000万円から前期比57%減の2億8000万円に下方修正すると27日発表。主力商材の販売伸び悩みに加え退職給付費用の増加などが響き、前期比65%増予想から一転、減益となる。13円を予定していた期末配当は10円に減額。

  三浦印刷(7920):50円(25%)高の247円ストップ高。大王製紙(3880)が完全子会社化を目指し1株260円で株式公開買い付け(TOB)を実施する、と27日発表した。三浦印刷はこのTOBに賛同の意を表明している。

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