資産家ウォーレン・バフェット氏はライアン米下院議長(共和)が打ち出した税制改革案の柱であり、議論を呼んでいる国境調整について、消費者物価の上昇につながるとして懐疑的な見方を示した。政治論争の火種という性質があまりに強く、規模が縮小される公算は大きいと話した。

  米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイを率いるバフェット氏は経済専門局CNBCで、輸入品に課税するが輸出品には課税しないという下院共和党の国境調整案は「大規模な消費税」になるとし、打撃を受けるのは「ヨットだとかそういった品目ではない。一般の人々が買う物だ」と話した。

  ライアン下院議長と下院歳入委員会のケビン・ブレイディ委員長(共和)は、国境調整案への支持を他の共和党議員から取り付ける作業が難航している。これは法人税率を現行の35%から引き下げ、米国内の売上高と輸入のみに20%の「国境調整税」を課すが、輸出には課さないという提案。トランプ大統領はまだ国境調整について立場を表明していない。輸入品や素材に頼る小売業者や自動車メーカー、製油業者はこれに反対しているが、輸出に大きく依存する製造業者は支持を表明している。

  バフェット氏は、バークシャーが保有する家具小売店では「全体の75%が輸入品だ。つまり、当社が輸入税を払えば消費者にそれが転嫁される」と話した。

  また、8月までに30年ぶりの大規模な税制改革を実施する取り組みを巡っては鋭い対立があるため、「真の意味で包括的な見直しを行うのはあまりに困難だということに気付き、それでも何かをやってのけたいと考えるのでは」と推測していると述べた。「完遂するのに時間や政治的資源を使いたくないという単純な理由から、本来目指していたほど劇的でない何らかの措置に落ち着くのではないかと思う」とも話した。

原題:Buffett Sees Republicans Needing to Dial Back Tax Plan Ambitions(抜粋)

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